MotoGP 第2戦アルゼンチンGPのフリー走行は、トップから1秒差に21台という大接戦となり、大会2連覇を狙うカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が4番手、FP1でトップタイムをマーク、FP2でも最後のアタック合戦になるまで首位につけていたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が8番手、中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が10番手と、FP1から好調だった3選手が着実にセットアップを進めた。
その大接戦の中で、Honda勢トップの4番手につけたカル・クラッチローは、1分40秒台で連続ラップを刻み、順調にセットアップを進めた。課題はコーナーの進入の安定性だが、今季初優勝と大会2連覇に向けて、2日目のフリー走行と予選で課題の解消に取り組む。昨年、圧倒的な速さを見せながらノーポイントに終わっているマルク・マルケスが、今年はその雪辱と大会3度目の優勝に挑む。昨年の大会は不安定な天候の中でスタート進行が混乱し、その混乱の中でマルケスはグリッド上でエンジンが止まり、その後のスタート進行の違反でライドスルーのペナルティーで大きくポジションを落とした。さらに、追い上げ途中に他車と接触したことでタイム加算のペナルティーを科せられ、ノーポイントに終わった。しかし、このサーキットで圧倒的な速さを見せるマルケスは、FP1、FP2とロングランに集中し、安定したラップを刻んだ。初日のポジションは8番手だが、1分39秒台で連続ラップを刻み、16年以来、3度目の優勝に向けて、すばらしい内容で初日を終えた。開幕戦カタールGPで9位でフィニッシュの中上貴晶が、今大会もまずまずのスタートを切った。FP1は11番手、大接戦となったFP2では1秒以上タイムを短縮して、ポジションを一つ上げた。予選ではダイレクトでのQ2進出を目指し、予選ではカタールGPの9番手をしのぐベストグリッド獲得に挑む。Repsol Honda Teamで2戦目を迎えるホルヘ・ロレンソが、グリップの悪い路面に苦戦して21番手。厳しいスタートになった。しかし、トップとの差は1秒差以内。2日目のタイム短縮とポジションアップに期待される。カル・クラッチロー(MotoGP 4番手)「今日はいい日になりました。しかし、マシンのセッティングは、まだ完ぺきではありません。明日は、もっといろいろなことを試す予定です。今日はコーナーの進入に苦しんでいますが、全体的にはいい感触で、いいラップタイムを刻めています。初日から速さもあり、ポジションもよく、ポジティブな一日でした。チームとHRCは、いい仕事をしています。明日の予選が楽しみです。いい結果を出せることを願っています」マルク・マルケス(MotoGP 8番手)「今日は全体的にとても満足しています。FP1では速さがあり、FP2はいい形でセッションを進めることができました。今日、予定していたことは、すべて消化できました。決勝に向けて、いいペースとリズムを見つけることに集中しました。昨年と同じスタイルで仕事をしています。路面コンディションが変わり続ける中、集中してセットアップに取り組むことができました。もちろん優勝を目指し、全力を尽くします」中上貴晶(MotoGP 10番手)「初日をトップ10で終えることができました。今日も予選のようなアタック合戦となりましたが、明日のFP3は、さらに厳しい戦いになると思います。しっかりトップ10をキープし、ダイレクトでのQ2進出に挑みたいです。今日は路面のコンディションがよくありませんでした。そのためリアタイヤのグリップに苦戦しましたが、FP1、FP2ともに安定したタイムで走行できたのはよかったと思います。明日はさらにコンディションがよくなり、タイムもさらに上がると思いますが、自分たちのできることをしっかりやってベストグリッド獲得に挑みたいです。今日はトップから1秒差以内に21台という本当に厳しい戦いでした。ちょっとでもミスをすると大きくポジションを下げることになるので、気を緩めることができません。明日は、いいグリッドから決勝に進めるように全力を尽くします」ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 21番手)「このサーキットは、これまでも、あまりうまく走ることができませんでした。その理由は、グリップが悪く、非常に滑りやすいサーキットだからです。今日は、トップから遅れているタイムを取り戻そうと努力しました。ポジションはよくありませんが、トップとは1秒差以内です。FP1、FP2でかなり前進できました。集中力を維持して、引き続きがんばります」
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