MotoGP 第5戦フランスGPの予選は、初日に好調だったホンダ勢が苦戦し、ポールポジション獲得とフロントローを逃した。その中でカル・クラッチロー(LCR・Honda)が、初日の4番手から2日目は午前中のFP3で2番手に浮上してQ2進出を果たし、4番グリッドを獲得した。惜しくも、今季3回目のフロントローを逃したクラッチローは、決勝日朝のウォームアップで最後の調整に挑み、今季2回目の表彰台と今季初優勝を目指す。
初日2番手のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、ウエットからドライへと変化する午前中のFP3で5番手につけてQ2進出を果たす。その後に行われたFP4は、今週になって初めての完全ドライ。決勝に向けてセットアップを進めながら限界を探っていたマルケスだったが3コーナーで転倒すると、予選セッションのQ2でも同じコーナーで転倒を喫し、その後のアタックも完全ではなく5番手に終った。今季初めてフロントローを逃したマルク・マルケスだが、ウエットでもドライでも優勝争いに加わることは確実で、今季2勝目に挑む。初日トップタイムをマークしたジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ハーフウエット、ハーフドライとなったFP3で3番手につけてQ1進出を果たす。しかし、その後に行われた今週初めてのドライコンディションとなったFP4で大転倒を喫し、その影響でQ2でも完ぺきなアタックができず、さらに転倒を喫して11番手に終わった。1日で2度の転倒を喫したミラーだが、幸いにも大きなケガはなく、決勝では今季ベストリザルトを目指す。初日13番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、不安定なコンディションに翻弄されて、午前中に行われたFP3でタイムを伸ばせず22番手にダウン。Q1でも3番手に終わりQ2進出を逃した。しかし、今週初めてドライコンディションとなったFP4では2番手タイムをマーク。前戦スペインGPで今季初優勝を達成して勢いに乗っているだけに、決勝では追い上げのレースが期待される。ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は18番手。不安定な天候に翻弄されたが、2戦ぶり今季4回目のポイント獲得に挑む。カル・クラッチロー (MotoGP 4番手)「まずまずの一日でしたが、昨日今日と、路面が完全に乾いている時間がほとんどなく、難しいセッションが続きました。予選も完全なドライではなかったのですが、いいタイムをマークできました。しかし、いくつかのミスを犯し、2列目からのスタートになり本当に残念です。決勝に向けて状態はかなりいいのですが、ヤマハ勢と対等に戦うためには、もう少しセットアップを進めなくてはいけません。今夜、エンジニアがすばらしい仕事をしてくれることを願っています。セットアップが決まれば、いい走りをする自信はあります。それができることを楽しみにしています。それを実現出来れば、明日はすばらしい一日になります」マルク・マルケス (MotoGP 5番手)マルク・マルケス 「ル・マンは、他のサーキットに比べてこれまでも苦労してきたサーキットです。現状では、自分たちがどのくらいの位置にいるのかははっきりわかりませんが、予選を終えて、それほど差はないと思います。明日の決勝に向けてしっかりデータを分析して、明日のウォームアップで前のグループに少しでも近づきたいです。今週は完全なドライセッションが1回しかなく、FP4が事実上のFP1という状態でした。新しいアスファルトのフィーリングをチェックし、バイクのセットアップとライディングをチェックする必要がありました。今日は2度転倒しましたが、2回ともに同じコーナーでした。FP4は限界を探っているときに転び、予選ではセットアップを少し変更したことが原因でした、その後、2回目のアタックに挑みましたが、タイヤに少し問題があって完ぺきなラップを刻めませんでした。とにかく、明日の決勝ではベストを尽くします」ジャック・ミラー (MotoGP 11番手)「FP4で大きなクラッシュをしました。そのためフィーリングは100%ではありませんでしたが、予選ではいつもの状態に戻れてよかったです。FP4の転倒は重大な事故だったし、打撲だけで済んだので本当にラッキーでした。転倒は、1コーナーを抜けた後に起こりました。フロントがロック。それでバランスを崩し壁に向かっていくことになったのですが、壁にぶつからないようにバイクを止める時間はありませんでした。Q2では、最初のアタックはまずまずでしたが、転倒した影響で右腕が完全ではなく、最終コーナーのブレーキングに苦労していました。転んだのは縁石に乗り上げたためでした。明日に向けて打撲した腕とヒザをアイシングしています。レースに向けて準備はできています」ダニ・ペドロサ (MotoGP 13番手)「2日間ともに、とても難しいセッションが続きました。特に天候が不安定だったので、タイヤの温度を上げるのに苦労しました。午前中のFP3では、バイクにちょっとした問題がありタイムを改善できず、その結果、ダイレクトにQ2に進出できませんでした。その後、FP4では、かなりいいペースで走ることができました。今日の中ではもっともポジティブな出来事でした。その後のQ1も引き続き調子はよかったのですが、Q2進出は果たせませんでした。とにかく、明日の決勝に向けて集中しなければいけません。ポジションを回復するためにも、スタートを決めて、最初のシケインをうまく通過しなければなりません。オープニングラップから積極的な走りが要求されるし、追い上げのレースに挑みます」ティト・ラバト (MotoGP 22番手)「とても難しいコンディションでした。ル・マンはレイアウトが難しいことに加えて、天候が不安定で、ウエット、ハーフウエット、ハーフドライと難しいコンディションばかりでした。雨が上がった後の予選でも、ちょっとだけ雨が降りました。しかし、ベストタイムを更新することができました。2回目のアタックでは、転倒寸前でした。今日はドライコンディションでそれほど多くの周回をこなせませんでしたが、レースの準備はできています。いいレースをするために全力を尽くします」関連:【MotoGP】 第5戦 フランスGP 予選:ビニャーレスがポールポジション
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