2022年 MotoGP 第3戦アルゼンチンGPは、ホンダ勢にとって厳しい結果となった。予選4番手から決勝に挑んだポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、開幕戦カタールGPに続き、今季2回目の表彰台獲得が期待された。その期待に応えようと、好スタートから前半は3番手を走行。中盤に入るとアレックス・リンス(スズキ)に抜かれ4番手へとポジションを落とすが、引き続き、激しい表彰台争いを繰り広げた。しかし、15周目の2コーナーで転倒を喫し、リタイアとなった。
表彰台獲得は果たせなかったが、今大会も多くのデータを収集。次戦アメリカズGPでは、開幕戦カタールGPに続き、今季2回目の表彰台とポル・エスパルガロ自身の初優勝に挑む。前戦インドネシアGPの決勝日のウォームアップで転倒し、その影響で今大会を欠場したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として出場のステファン・ブラドルは19位だった。今大会は、インドネシアからの貨物機の到着遅延のため、金曜日の走行がすべてキャンセルされ、土曜日、日曜日の走行で決勝に挑むという厳しい条件となった。しかし、実戦に参加した経験は、マシン開発に大きく貢献することはまちがいなく、これからのマシン開発に向けて貴重なデータ収集の機会となった。予選10番手からオープニングラップ6番手までポジションを上げた中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、序盤の混戦の中で11番手までポジションを落とした。その後も、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ミゲル・オリベイラ(KTM)、ジャック・ミラー(ドゥカティ)らと10位争いの集団を形成したが、後半に入ると思うようにペースをキープできず、10位争いの集団の中でポジションを落とし、最終的に13位でフィニッシュした。予選19番手から決勝に挑んだアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、スタート直後の1コーナーで他車と接触し、21番手までポジションを落とすが、それから猛列に追い上げて15位でフィニッシュした。今年は3戦を終えて、ここまでは思うようなレースができていないが、第4戦アメリカズGPでは、本来のパフォーマンス発揮に期待される。今大会欠場したマルク・マルケスは、連戦となる第4戦アメリカズGPでこれまで圧倒的な強さを発揮してきた。現在、メディカルチームによる定期的なチェックを受けており、アメリカズGPの参加については、数日中に決定される予定となっている。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)「レース中にポジションを落してしまってから追い上げることができませんでした。自分のペースをキープできず難しいレースでした。でもベストを尽くし12位でフィニッシュしました。あまりいい結果ではありませんが、引き続きプッシュします。アメリカズGPが楽しみです」アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)「難しい週末でした。スタートはよかったのですが、そのあと突然1コーナーでほかのライダーが接触してきて、ポジションを下げてしまいました。加えて、いいフィーリングがなく、自信を持って走れず苦戦しました。期待したような週末にはなりませんでしたが、オースティンではもっといい走りができるようにがんばります。チームはとてもいい仕事をしています。今回の良かったポイントは、今後のレースへつなげたいです」ステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)「いいスタートを切れましたが、1コーナーでミスをしてしまいました。少しアグレッシブになりすぎました。その数周後にまたミスをしてしまいました。そうした小さなミスがポジションに影響し、前のグループで戦うことができませんでした。ミスがなければアレックス(マルケス)に近付けたかもしれません。これはMotoGPに突然戻ってきた時のプロセスの一つです。特に今週末はスケジュールが変更になり、1日少なくなったので厳しいレースになりました」ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)「とてもいいスタートを切って、トップグループに入ることができました。いいフィーリングがありましたが、ミスをしてリンスにパスされてしまいました。そのあと彼に追いつこうとプッシュしました。アップダウンの週末でしたが、予選では前進できました。そしてレースではうまくまとめることができました。今日は4位でフィニッシュし、ポイントを獲得しなければならないレースでした。でも、抜かれてから数周後の2コーナーで転倒してしまいました。一生懸命プッシュしていました。今年のマシンのポテンシャルはとても高く、それなのに2レースでわずか4ポイントというのは思っていたような結果ではありません。幸いにも連戦なのですぐに次のレースがあります」
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