Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリが予選セッションに臨み、クアルタラロはQ2で2番手、モルビデリはQ1に出場してグリッド13番手を獲得した。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのアンドレア・ドビツィオーゾは、グランプリ復帰2戦目にして予選14番手獲得の健闘。チームメイトのバレンティーノ・ロッシは20番手となっている。
クアルタラロが今季14回目のフロントロー獲得フリープラクティス第4セッションで好調ぶりを見せたクアルタラロ。Q2はほとんどのライダーを先に行かせて後方からコースに入り、最初のアタックで7番手につけた。2ラップ目で5番手に上がるも3ラップ目はタイム更新ならず、このあと約5分半を残してピットに戻る。素早くタイヤ交換を終えてコースに復帰した時点で、チャンスはあと2回。セッション終盤を迎えて全体のペースが上がるなか、クアルタラロもすぐさま反応して2分03秒129へ更新し、トップに0.348秒差と迫る2番手に浮上した。しかし最後の1ラップでは差を詰めることができず、フロントロー中央からのスタートが決定している。チームメイトのモルビデリはQ1に臨み、素早くペースを上げると2分04秒142で2番手に浮上。2ラップ目にはタイムを短縮できないまま残り7分半でピットに戻り、約3分後、2番手をキープしてコースに復帰した。2ラップ目には自己ベストとなる2分03秒872を記録したが、順位では3番手に後退。最後のアタックでタイムを更新することができず、Q2進出を逃してグリッド13番手が決定している。ドビツィオーゾが14番手、ロッシは20番手ドビツィオーゾはフリープラクティス第3セッションで2分05秒310を記録したが、前日までのタイムは更新できず17番手。それでもQ1では終盤でハードプッシュを見せて2分04秒044に短縮し、Q2進出にあとわずかと迫る4番手を獲得した。この結果、決勝グリッド14番手が決定している。一方のロッシは、フリープラクティス第3セッション最後の15分でラップごとにタイムを更新し、最終的に2分04秒860のベストタイムで15番手。Q1では序盤で2分04秒699を記録したが、最後のアタックでは第6コーナーで転倒して10番手に留まった。この結果、決勝グリッドは20番手となっている。Monster Energy Yamaha MotoGPファビオ・クアルタラロ(予選2番手/2分03秒129)「フロントロー獲得をうれしく思っています。でもQ2ではソフトタイヤでのアタックに苦戦したので、これから原因を追求しなければなりません。今回はプラクティス中、あまりフィーリングがあまり良くなかったのですが、予選ではフロントローを狙っていき、何とか達成できたので本当にうれしいです。ペース自体は決して悪くないので、あとはタイヤを見極め、決勝に臨みます」フランコ・モルビデリ(予選13番手/2分03秒872)「予選でも上昇曲線を維持することができたので、とても良かったと思います。今日も一日を通して改善し続けることができ、セッションごとに調子が上がっています。これはとてもいい傾向で、これがまさに、今の私たちの目標なのです。私自身はもっとマシンについて学び、ライディングスタイルにより一層、適合させられるように努力を続けています。その成果が出始めているのです。明日はタフなレースになりますが、フィーリングは前回のミサノより良くなっているので期待もあります。ひたすら前進を目指し、明日のウォームアップセッションでも改善し、決勝に臨みます」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「雨に見舞われたフリープラクティス第1セッションで時間を無駄にしてしまった分、今日はたくさんの課題が残っていました。そのなかでチームが一丸となって事態を好転させてくれました。ファビオ(クアルタラロ)もフランキー(モルビデリ)も、今日は午前中よりも午後に、いい走りを見せました。このステップを踏むことが、予選で好結果を得るためにどうしても必要だったのです。ファビオはいつも通り、すべてを賭けて戦い、チャンピオンシップのリードをキープするために不可欠なフロントローを獲得しました。フランキーもQ1で力を尽くし、Q2進出まであと少しと迫りました。彼は今も怪我を抱えながら走っています。通常の状態でもタフなこのコースで、どれほど大変な思いをしているかということを考えれば、Q1でのタイムは見事としか言いようがありません。彼は計画通りに、セッションごとに着実に調子を上げています。今回は体力的に厳しい戦いが強いられますが、彼にとっては大切な一戦になると思います。明日のウォームアップセッションはとても重要です。ふたりが少しでも気持ちよく走れるように、今の方向性を維持しながらさらに改良を目指していきます。多くがまだタイヤを決めかねているところだと思いますが、その選択が重要な鍵を握ることになるでしょう。ハードファイトを期待しています」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamアンドレア・ドビツィオーゾ(予選14番手/2分04秒044)「今日は少し良くなりましたが、未だに自分の本来のライディングはできていません。それでも一歩一歩、前進を続けており、マシンについての理解が深まっています。今日はライバルたちにまた近づくことができたのでうれしく思っていますが、決勝で十分な力を発揮するのは難しく、明日はやはり厳しい戦いになるでしょう。彼らとバトルするためにはマシンへの適応が重要です。マシンはストレートでは最速ではありませんが、それが現状であり、今はただベストパフォーマンスを引き出すために頑張るだけです。現時点ではまだ、できていないので、明日はその部分に集中して展開を待ちます」バレンティーノ・ロッシ(予選20番手/2分04秒699)「Q1最初の走行では好タイムが出ていました。2回目の走行でさらにペースアップを目指しましたが、転倒してしまい非常に残念です。集団に巻き込まれて混乱状態だったので、とても難しい状況でのアタックでした。グリッドポジションで後方に留まり、私のペース自体も決して良くありません。明日はかなり厳しいレースが予想されますが、何台かオーバーテイクを目指したいと思っています。昨日と比べればペースは格段に上がっていますし、決勝用タイヤに取り組むこともできました。でもリアについてはまだ何も決まっておらず、明日の気温とコンディションを見てから決定することになります。明日までにさらに課題に取り組み、前進を目指します」
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