2021 MotoGP第14戦のサンマリノGPが、9月19日にミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された。アラゴンGPでMotoGP初優勝を果たしたドゥカティ・レノボ・チームのフランチェスコ“ペッコ”バニャイアは、そのわずか1週間後に開催されたホームグランプリで、25,000人の地元ファンが見守る中、再び勝利を手にして表彰台の中央に登壇した。土曜日の予選でポールポジションを獲得し、決勝レースでも優勝して2連勝を挙げたバニャイアにとって、今回のラウンドは完璧な週末となった。
ポールポジションからレースをスタートしたイタリア人ライダーのバニャイアは、スタート直後からレースをリードし、非常に速いペースでタイムを刻み、ライバルとのギャップを1秒以上に広げた。レース後半には、クアルタラロが2番手に浮上し、バニャイアを追撃、バニャイアとわずか数千分の1秒差に迫った。それでもバニャイアは、チェッカーフラッグまで首位をキープし、完璧な走りでチェッカーを受けた。デスモセディチGPを駆るエネア・バスティアーニ(エスポンソラマ・レーシング・チーム)も素晴らしい走りを見せて、12番グリッドから3位にポジションをジャンプアップして、自身初のMotoGP表彰台を獲得した。チームメイトのジャック・ミラーにとっては、少し不運なレースとなった。2番グリッドからスタートしたオーストラリア人ライダーのミラーは、良好なスタートを切ってバニャイアに次ぐ2番手を走行。しかし、レース後半になると、リアに振動を感じるようになり、これまでと同じペースを維持することが困難になった。ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とバスティアーニにオーバーテイクを許すと、4番手をキープするためにプッシュしたが、マルク・マルケス(ホンダ)にフィニッシュラインの手前でパスされ、5位でフィニッシュした。第14戦終了時点で、ライダーズ・ランキング2位のバニャイアは、クアルタラロとのポイント差を48に縮め、合計140ポイントを獲得したミラーはランキング5位となっている。ドゥカティは、コンストラクターズ・ランキングで首位の座をキープし、チーム・ランキングは2位となっている。フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム #63) 1位「今回も完璧な週末となった!しかし、決して簡単なレースではなかった。レース終盤のクアルタラロは本当に強く、なるべくコンスタントなペースで走るように心掛けた。もう一度優勝することは重要だった。そして、このホームサーキットに集まった大勢のファンや愛する人の前で勝利を収めることができたので格別な気分だ。火曜日と水曜日には2日間のテストがあるので、勝利の余韻に浸っている時間はないが、今はこの優勝の喜びをかみしめたい」ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム #43) 5位「残念ながら、良いスタートを切った後に、リアに振動が発生して、最後まで同じペースを維持することができなかった。最初の数周でペッコに次ぐ2番手を走行して、ライバルとのギャップを広げ、マシンのフィーリングも良かったので残念だ。レース後半に入ると、リアの振動に悩まされることになった。最終コーナーでワイドに膨らんでしまったが、可能な限りポジションをキープするために最善を尽くした。今後は、火曜日と水曜日にここミザノで行われる2日間のテストに集中したい。ペッコの素晴らしい勝利を祝福したい」ミケーレ・ピッロ(ドゥカティ・レノボ・チーム #51) 11位「MotoGPにフル参戦していないので、今日は少しペースが足りなかった。レースで使用したタイヤは柔らかすぎて、タイヤが摩耗し始めてからは、いくつかのリスクを冒し、その後はペースダウンせざるを得なかった。いずれにしても、今日は楽しく走ることができた。バニャイアが優勝することができて本当に嬉しい!僕たちのパッケージがうまく機能していることが証明された!10月にこのサーキットで開催されるエミリア・ロマーニャ&メイド・イン・イタリーGPでは、さらに良い結果を出したい。週末にサポートしてくれた、ドゥカティとドゥカティ・テスト・チームに感謝したい」ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー)「ペッコは再び素晴らしいレースをした。特にタイヤが摩耗し始めてからレース終盤にかけては簡単ではなかったはずだが、非の打ち所がない走りだった。ジャックは、いくつかの問題を抱え、本来のパフォーマンスを発揮することができなかった。エネアもセンセーショナルなレースをした!スリル満点のレースだった。ライダーとドゥカティコルセのすべてのスタッフを祝福したい」クラウディオ・ドメニカーリ(ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO)「本当に素晴らしい週末となった。ドゥカティはモーターバレーの中心に本社を構えており、ここミザノはホームグラウンドだ。このサーキットで、イタリア人ライダーが、イタリアのマシンで優勝することができて、非常に感慨深い。昨日の予選では、ペッコがポールポジションを、ジャックが2番グリッドを獲得し、今日は2台のマシンが表彰台に上がることができた。バニャイアの走りは素晴らしかった。彼は最初のラップからレースをリードし、ミスを犯さなかった。彼はまた、残り数周の時点で2番目に速いラップタイムを記録して見事に優勝した。エネアも素晴らしかった!彼は素晴らしい追い上げを見せて、MotoGPで自身初の表彰台を獲得した!わずか2週間で2勝することができて、本当に嬉しい」ドゥカティ・レノボ・チームは、9月21日から22日にミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われる2日間の合同テストに参加する。MotoGP第15戦のアメリカズGPは、10月1日~3日に、米国テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。
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