MotoGP 第3戦アンダルシアGPは、最高気温が36℃、路面温度が59℃いう厳しいコンディションとなった。ライダーにもタイヤにもマシンにも厳しいレース。その中で予選8番手から決勝に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、好スタートからオープニングラップ6番手につけると、終盤は、2位争いを繰り広げるヤマハ勢2人を追撃し、4位でチェッカーを受けた。
今大会は、フロントのフィーリングに苦しんだ前戦スペインGPのデータを徹底的に分析、加えて、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)のデータを参考に新しいセットアップにチャレンジ、それが功を奏し、ベストタイム、連続周回のアベレージを上げることに成功した。MotoGPクラスに参戦して3年目のシーズン。今大会の4位は、昨年のイタリアGPの5位をしのぐ自己ベストリザルト。表彰台まであと一歩の走りに大きな自信を得ることになった。Repsol Honda Teamで2戦目を迎えるルーキー、アレックス・マルケスが、21番グリッドから8位でフィニッシュした。今大会の目標は初ポイントを獲得することだったが、シングルフィニッシュを果たし、出迎えたチームスタッフから大きな拍手が送られた。今大会は、2週連続ということもあり、フリー走行ではタイムもポジションも大きく前進した。しかし、予選Q1で転倒を喫しことで21番手という厳しいグリッドからのレースとなった。しかし、決勝ではフリー走行の走りを再現し、8位までポジションを上げた。大きな自信を得たアレックス・マルケス。次戦からの走りに注目される。前戦スペインGPで左手首の舟状骨を骨折、万全の状態ではないカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が13位でフィニッシュ。今大会の目標であるポイント獲得を果たした。次戦チェコGPまで1週間のインターバル。チェコGPの舞台となるブルノを得意とするクラッチローだけに、左腕が回復する次戦の走りに注目される。中上貴晶(MotoGP 4位)「今日はこの2週間で最も気温が高い過酷なコンディションでしたが、ベストは尽くせたと思います。前には表彰台争いをする2人。後ろにも追い上げられるという厳しい状況でしたが、最後まで集中することができました。そして、ミスもなく、現状の持てる力を出しきれたと思います。表彰台に立てなかったのは悔しいですが、MotoGPを戦うようになって一番のレースができました。やっとここまでこれたという大きな自信になりました。先週のスペインGPは、フロントのフィーリングに最後まで苦しみました。今週は、チームがすばらしい仕事をしてくれました。HRCがいろいろアドバイスしてくれたことにも感謝しています。今週は高いパフォーマンスを発揮することができました。やっと、RC213Vの走らせ方をつかんだような気がします。次のチェコも引き続きがんばります」アレックス・マルケス(MotoGP 8位)「MotoGPで2度目のレースとなりましたが、今日はいいレースができました。とてもうれしいです。先週のスペインGPに比べたら明らかにいいセットアップが実現しました。これが一番の目標でした。2週連続同じサーキットでレースがあるということで、いろいろなことを試せたし、前進するいい機会となりました。そのアドバンテージをうまく活かすことができました。レースは先週に比べて9秒速くなりました。今日のようなコンディションで前進できたこともうれしいです。いいセットアップを見つけ、いいベースがありました。次はブルノです。大好きなサーキットの一つです。そこからの3週連続のレースでも前進するのが楽しみです。いいシーズンスタートになりましたが、まだまだこれからです」カル・クラッチロー(MotoGP 13位)「今日は厳しいレースでした。しかし、レース中盤に少しだけピットストップをしてレースを完走することができました。スタートでは前のライダーたちにすぐに追いついたのですが、何人かのライダーが転倒し、ポジションを落としました。今日は最後までベストを尽くしました。残念ながら、左手首のケガの影響で右腕への負担が大きく、マシンをホールドするのが厳しくなりました。加えて、痛みのためにピットボードが見えづらかったので、ピットに戻ったとき、ポイント獲得圏内にいることがわかったので、レースに戻り13位でフィニッシュしました。難しいレースでしたが、ポイントを獲得することができました。次のブルノが楽しみです」
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