MotoGPチャンピオンのマルク・マルケスは、6月5日(火)にレッドブル・リンクで初めてF1マシンをドライブした。ホンダのファクトリーライダーであるマルク・マルケスは、トロロッソ・ホンダのカラーリングが施された2012年のレッドブル・レーシングのタイトル獲得マシン『RB8』で43周を走行した。
レッドブル・リンクでのMotoGPとF1のプロモーションとして実施された今回の特別なテストには、レッドブルのオーナーであるディトリッヒ・マテシッツ、モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ、本田技研工業のモータースポーツ部長を務める山本雅史、そして、コーチとして元F1ドライバーのマーク・ウェバーが参加。興味深いことに、その場にはメルセデスの非常勤取締役を務めるニキ・ラウダの姿もあった。マルク・マルケスのラップタイムは正式には公表されていないが、 Autosport は、1分14秒9までタイムを縮めていったと報道。さらに速いラップもあったが、最終コーナーでスピンしており、それがなければコンマ6秒は短縮していたとしている。マルク・マルケスのベストタイムは、去年のF1オーストリアGPでバルテリ・ボッタスが記録したポールタイムよりも10秒遅いが、今回マルケスが走らせた2012年の“ショーカー”はKERSのないV8エンジンが搭載されており、DRSもついておらず、タイヤはピレリの硬いプロモーション用タイヤでのもの。2014年にフェリペ・マッサがポールポジションを獲得したタイムからは6秒ほどの遅れとなる。「今日は一日中ずっと笑顔だったよ! 素晴らしい経験だった」とマルク・マルケスはコメント。「F1カーをドライブするのは信じられないことだった。トラックでクルマを走らせるのは初めての経験だったからね。F3カーを走らせたことはあるけど、もてぎで2周走っただけだ」「昨日はとっても緊張していたし、今朝もそうだった。眠れなかったよ。レース週末よりもね。でも、段階的に探っていけたし、楽しむことができた。本当に楽しかったよ」「彼らは初めてにしては悪くないと言ってくれたけど、ペースはかなり遅かったね。でも、段階的に状況を理解できたし、周りのレジェンドのおかげで全てが簡単になっていった」「この日のことはずっと忘れないだろう」マーク・ウェバーは、マルク・マルケスのコーチを担当できたことは“光栄”なことだと語り、マルケスがF1カーを本格的に走らせるために必要なテクニックを学ぶ早さは“非常に印象的”だったと語った。「印象的だった。もちろん、マルクは2輪の世界でトップに立っている男だからね」とマーク・ウェバーはコメント。「F1カーを走らせてラップタイムを生み出す方法はまったく異なる。ダウンフォースははるかに多いし、コーナリングでのグリップも多い。目線は異なるし、側面のコンポーネントやシートポジションも独特だ」「素晴らしく印象的な午前だった。彼は少しずつタイムを縮めていった。ブレーキグエリア、高速コーナー、そして、今ではもう少しラップタイムを引き出すために少し時間がかかる最後のパートに入っている」「全体的にはここにいられたことは本当に名誉なことだった。彼の走りは素晴らしかった」【動画】 マルク・マルケス、トロロッソ・ホンダ仕様のマシンでF1初走行
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