今週末のF1モナコGPで導入される2回のタイヤ交換義務に関して、F1ドライバーたちが見解を語った。現F1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンは、「展開にスパイスを加えるかもしれない」と期待を口にしている。モンテカルロ特有の狭く曲がりくねった市街地コースでのレースにさらなる興奮を持たせるべく、スポーティング・レギュレーション(競技規則)が変更され、決勝78周のレース中に各ドライバーは少なくとも3つの異なるタイヤ(ドライもしくはウェット)を使用することが義務付けられた。
木曜の記者会見でフェルスタッペン(レッドブルF1)は次のように語った。「どう転ぶか分からない。すごくシンプルな展開になるかもしれないし、セーフティカーの有無で大混乱にもなる。ピットインのタイミングがかなり重要になってくると思う」「通常は1ストップで、ピット作業さえうまくいけば後は壁にぶつからないように集中するだけ。でも2ストップなら、ピットインのタイミングを読む必要が出てきて、ギャンブルや戦略の違いが生まれる。少しはスパイスになるんじゃないかな」フェルスタッペンは、新ルールがモナコの戦略をどう変えるかに注目しているアルピーヌF1のピエール・ガスリーも同様に、新ルールによって中団グループに思わぬチャンスが生まれると語った。「チャンスもあるし、どうなるか分からない未知の部分もある。でもそれを恐れるのではなく、歓迎するべきだと思う」「実際どうなるかは誰にも分からない。あまり変わらないかもしれない。でもひとつ確かなのは、モナコでは予選がものすごく重要ということ。そこを決めれば、半分は勝負がついたようなものだからね」「それでも戦略の幅は広がるし、そこにしっかり対応できるかがカギになる」アストンマーティンF1のフェルナンド・アロンソも前向きな姿勢を見せた。「これはいいことだと思う。土曜夜に希望が持てるからね」「普段のモナコでは、土曜の予選が終わった時点でほぼ順位は決まってしまう。でも2ストップ制なら、日曜に順位を変えられる可能性がある。それはチャンスになる」「今回はテスト的な意味もあるだろうけど、どうなるかは日曜の夜に分かる。私は楽しみにしているよ」フェルナンド・アロンソ「2ストップのおかげで土曜夜にも希望が持てる」ハースF1のルーキー、オリバー・ベアマンは、スタート位置に応じて理想の戦略が大きく変わるため、予選後の土曜夜に向けてチームが多忙になると見ている。「このルール変更は確実に影響が大きいと思うし、すごく興味深い展開になるはず」「予選前の段階では、どんな戦略がベストか誰にも分からない。なぜなら戦略はグリッド順位によって大きく左右されるから」「だからまずは予選で上位に入ることが大切。そのうえで、土曜の夜に日曜の戦略を詰めていくことになる。とにかく忙しい夜になると思う」
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