ジョージ・ラッセルはF1ベルギーGP予選で4番手に終わり、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリに約0.5秒差をつけられた。だが、メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは、その差のすべてをラッセルの責任とは考えていないと明かした。アントネッリはスパ・フランコルシャンで今季6度目のポールポジションを獲得。一方のラッセルは4番手だったものの、ランド・ノリスの10グリッド降格により決勝は3番グリッドからスタートする。
それでも予選ではストレートスピード不足が目立ち、FP1から予選まで一貫してアントネッリに後れを取る結果となった。ヴォルフ「原因不明のストレートスピード不足がある」ヴォルフは予選後、ラッセルの苦戦について「マシン側にも要因がある」と説明し、現在も原因を調査していることを明らかにした。「ジョージは明らかにストレートスピード不足に苦しんでいる。我々にも説明できない数コンマ秒の差がある」「文字どおり、あらゆる可能性を調べ尽くした。パワーユニットなのか? キミは新品のパワーユニットを使っているので、それが違いを生んでいるのかもしれない。ただ、次の数戦はここまでエネルギーマネジメントが厳しいサーキットではないので、大きな差にはならないだろう」その一方で、ドライバー側にも改善の余地は残されていると分析する。「ジョージ自身も数コンマ秒を見つける必要がある。その多くはすでに改善できているが、いくつかのコーナーではまだ0.2~0.25秒ほど失っている」「全体としてはよく巻き返している。ただ現時点では彼はマシンと噛み合っていない。この2戦ほどその状態が続いているが、おそらく彼の責任ではない。我々がマシンとのバランスをうまく合わせる必要がある」アントネッリには王者の資質を感じている一方でヴォルフは、今季ランキング首位を走るアントネッリの精神面を高く評価した。直近3戦で2度のノーポイントという不運に見舞われながらも、ベルギーGPで今季6回目のポールポジションを獲得したことは、その強さを示しているという。「彼はこの世界で戦うために生まれてきたようなドライバーだ。物事を冷静に振り返ることができるし、うまくいかない状況でも落ち着いている」「彼の周囲に余計な複雑さはない。レースエンジニアのボノやステファンとともに仕事を進め、状況を整理して分析し、一度切り替えてから次へ向かう能力がある」さらに、ランキング首位として勢いに乗っていることも大きな強みだと語った。「勢いも味方している。それに若い挑戦者という立場のほうが、期待を一身に背負う立場よりも物事はうまく進みやすいものだ」メルセデスはラッセルのストレートスピード不足の原因究明を続けており、エネルギーマネジメントの影響が比較的小さい今後のサーキットで状況が改善するか注目される。一方で、アントネッリは速さだけでなく精神的な成熟ぶりでもチーム首脳陣から高い評価を受けており、タイトル争いをリードする理由が改めて浮き彫りになった。【関連】・ジョージ・ラッセル メルセデスF1の原因不明トラブルに苦悩「全開なのに失速する」