ピーター・ボニントンは2026年F1中国GP後、かつて長年コンビを組んだルイス・ハミルトンと、今季から仕事をするキミ・アントネッリについて、その違いを明かした。上海ではアントネッリが自身初優勝を挙げ、ハミルトンもフェラーリ移籍後初のグランプリ表彰台を獲得している。表彰式では、その両者を支えてきたボニントンも壇上に上がった。豊富な経験を持つハミルトンと、才能は際立つ一方でまだ経験の浅いアントネッリでは、レースエンジニアとして求められる接し方も大きく異なるようだ。
経験豊富なハミルトンと若いアントネッリボニントンは、ハミルトンとアントネッリの違いについて率直にこう語った。「ルイスとはまったく別物だった。彼が何を考えているのか分かっていたし、何を伝える必要がないかも分かっていた」とボニントンは語った。「一方でキミと仕事を始めたときは、彼が何を知らないのか、こちらが分かっていなかった」「だから、以前は当たり前だと思っていた多くのことを、自分の中で思い出し直さなければならなかった。それは自分にとっても良いプロセスだった」この言葉どおり、ハミルトンとの仕事では短いやり取りでも成立していた一方、アントネッリにはより細かいサポートが必要だったことがうかがえる。長年トップドライバーと組んできたボニントンにとっても、若手と一から関係を築く作業は新鮮なものだったようだ。アントネッリがもたらす“違う雰囲気”そのうえでボニントンは、アントネッリがチームにもたらす空気を高く評価した。「キミはまったく違う雰囲気を持ち込んでくれる」とボニントンは述べた。「彼はまだ本当に若いが、エネルギーにあふれているし、ガレージ全体をひとつにまとめるのがとても上手い」「いつもいたずらをしているようなところもあるけど、同時に、しっかり集中して懸命に仕事をするべき時も分かっている」上海では、その若さと勢いだけでなく、レース運びの成熟ぶりも際立った。終盤に小さなミスはあったものの、アントネッリは落ち着いた走りで自身初優勝をつかみ、メルセデスの将来を強く印象づけた。父マルコが語るタイトル争いへの見方一方で、アントネッリの父マルコ・アントネッリは、息子が今季すぐにジョージ・ラッセルとタイトルを争えるかについては慎重な見方を示している。「正直なところ分からない。キミは若いし、現時点では完璧ではない」とマルコ・アントネッリは語った。「もちろん彼は優れているが、経験はとても重要だし、ジョージは非常に優秀なドライバーで多くの経験を持っている。彼に勝つのは難しい」父の見立てどおり、アントネッリにはまだ伸ばすべき部分があるのかもしれない。それでも、中国GPでの初優勝は、彼がすでにF1の最前線で戦えるだけの力を備えていることを示した。ラッセルに最も近い位置につける存在として、今後の選手権争いをさらに面白くしていきそうだ。
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