メルセデスのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンは、週末に2回のパルクフェルメ期間を設け、グランプリセクションの前にチームがセットアップを変更できるようにした新しいスプリントルールについて評価した。中国GPは今季6回開催されるスプリントウィークエンドの初戦となり、F1は5年ぶりに上海インターナショナル・サーキットに戻り、新しいスプリント・スケジュールが実施された。
この変更により、スプリントイベント全体がグランプリの予選前に行われるようになった。その延長として、新ルールでは土曜午前のスプリントと土曜午後の本予選の間にセットアップを変更することが認められ、実質的にこの3時間の枠はチームにグランプリへのアプローチを最大限に高めるための2回目の機会を与えることになる。中国GPの週末を終えて、このルール変更がメルセデスのアプローチにどのような影響を与えたかを尋ねられたアリソンは「実際、かなり大きな違いだ」と答えた。「スプリントの週末は通常、エンジニアにある程度の不安をもたらしていた。過去には、すべてを準備するのに1時間必死で取り組んだだけで、その後週末の運命が決定し、スプリント予選、スプリントレース、予選、本番レースという残りのセッションで、良くも悪くも時計仕掛けのように展開されるのを見守るしかなかった」両刃の剣アリソンは新システムの利点を説明し、メルセデスではこの変更が好評だと付け加えた。「素晴らしいことだ。週末のスプリントパートでミスを犯してしまったときに、自分を救うチャンスを与えてくれるからね。レギュレーションに組み込まれたことは、我々にとってはとても喜ばしいことだったし、かなり満足している」とアリソンは主張した。ルイス・ハミルトンが予選でミスを犯し、Q1で敗退したこともあって、彼のチームは変更されたフォーマットを最大限に生かすことができなかったが、注目に値する恩恵を受けたのはニコ・ヒュルケンベルグだった。ヒュルケンベルグは、2つのパルクフェルメの間に挟まれた新しいウインドウでセットアップのミスを取り戻し、失意のスプリントを終えてハースF1チームにポイントをもたらし、新しい構造の良さを証明した。「残念ながら、これは諸刃の剣でもある」とアリソンは付け加え、3時間の枠の中で償うことができる一方で、チームはさらなるセットアップのミスを犯す可能性もあることを強調した。「その時間を賢く使えば、メインレースではスプリントレースのときよりもいい成績を収めることができる。しかし、2回目の調整でしくじれば、メインレースではかえって不利になる」「でも、全体的には素晴らしいルール変更だと思うし、ウイークを通じてより柔軟な対応が可能になる。それは我々が楽しみにしていたことだ」次戦マイアミGPもスプリント・ウィークエンドとなるため、この両刃の剣でチームが不利な立場に立たされるかどうかを見極めるチャンスは十分にある。
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