メルセデスF1は、元フェラーリのデザイナーであるシモーネ・レスタを戦略開発ディレクターとして迎え入れ、技術部門の強化に動いた。シモーネ・レスタは2013年から2016年にかけてフェラーリで共に働いたシルバーアローのテクニカルディレクター、ジェームス・アリソンとチームを組むことになる。
ハースF1チームを去った後、レスタはフェラーリに戻ったが、F1部門に合流することはなかった。このイタリア人はガーデニング休暇を経て、2025年のある時点でメルセデスでの職務に就く見込みだ。レスタには、スクーデリアのシミュレーター部門で働いていたフェラーリの同僚エンリコ・サンポがパフォーマンス・ソフトウェア・アプリケーションの責任者として加わる。シモーネ・レスタは2021年にフェラーリからハースF1チームにローン移籍。ローン契約は2023年末に終了した。一方、メルセデスのパフォーマンス・ディレクターであるロイック・セラの後任には、ビークル・ダイナミクス部門から昇格したデビッド・ネルソンが就任する。ライバルであるフェラーリへの移籍が決まっているセラだが、現在はメルセデスでの仕事を続けており、最終的にいつブラックリーを拠点とするチームを離れることになるのかはまだ明らかになっていない。この変更は、レッドブルの全面改革と現場復帰を目指すチームの技術部門の再編の一環として行われた。8度のコンストラクターズ世界チャンピオンは、2022年に導入された新テクニカルルールによってトップ集団から脱落した。2026年には100%持続可能な燃料への移行や電力への集中など、抜本的な新ルールが導入される。メルセデスはF1で再び勢力を築く計画をサポートするための基礎を整えている。