メルセデスF1のテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンによると、F1のデザイナーたちは、現世代のグラウンドエフェクトカーからパフォーマンスを引き出す方法について、アイデアが尽きたわけではないという。F1は現行ルールセットの3年目に突入する予定で、レッドブルのライバルたちがチームの3年連続ダブルタイトル獲得を阻止しようとする中、デザインの大幅な収束への期待が高まっている。
昨年、レッドブルが2022年から採用しているダウンウォッシュ・サイドポッドコンセプトを全チームが採用したことで、2024年のF1マシンはこれまで以上に類似したものになる可能性がある。ライバルたちは現行のレギュレーションを攻略する最善の方法について意見が一致しているように見えるが、だからといって競争相手に対して決定的な優位性をもたらす新しいアイデアがないわけではない。そしてアリソンは、グリッド上位に返り咲くために今年W15でまったく新しいコンセプトに着手するメルセデスF1を監督しているが、競争上の優位性をもたらす可能性のある未開拓の道はまだたくさん残されていると考えている。「ほとんどの人が似たような道を反復ことになると思う」とアリソンは語る。「しかし、だからといって革新の余地がまったくないわけではない」「これらのクルマは、周知の通り、地面に近いところを走り、そこで最高のパフォーマンスを発揮する。しかし、そこには地面もある。だから、どうすれば確実に、正確に、情報に基づいた方法で、スキッドの合法性の観点から生き残ることができ、かつクルマが提供できるダウンフォースをすべて得ることができる地面より上のポイントにクルマを置くことができるかを考えなければならない」「そこにはまだたくさんのアクションがある!」アリソンのコメントは、レッドブルがいくつかの良いアイデアを提供したことは認めつつも、その差を縮めるためには別のことが必要だと考えている他の技術責任者たちの意見と一致している。アルピーヌのテクニカルディレクターであるマット・ハーマンは、レッドブルのRB19について「指を鳴らして一晩で想像することはできない。自分たちの方向性は理解している。だが、グリッドにいる他のクルマのことも理解していると思う」と語った。「他にも素晴らしいマシンがいて、本当に興味深い展開を見せている。自分たちがやっていること、彼らがやっていることを理解することが重要だ」「結局、その人たちについていくだけでは、彼らの前に出ることはできない。我々にとっては、そういう人たちからインスピレーションを受けつつも、自分たちのやり方を貫くことが必要なんだ」
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