レッドブル・ホンダF1は、メルセデスのリアウイングを抗議する準備が整ったと警告しているが、具体的にどこが違反しているのだろうか? racingnews365 が解説した。レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、金曜日のFIA記者会見でメルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフに、W12のリアウイングに見つけた“スコアマーク(すりきず)”について説明するよう求めた。
トト・ヴォルフは「許可されている範囲内だと思うので、大丈夫だと思う」と答えている。また、メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリング責任者を務めるアンドリュー・ショブリンは、リアウイングに違法なパフォーマンス関連のマークはないと主張した。「よく見ているが、スコアマークはない。何のことを指しているのかよく分からない」とアンドリュー・ショブリンはSky F1に語った。しかし、racingnews365は、レッドブルが指摘しているスコアマークを発見。上記の写真はリアウイングの右足を後ろから撮影したものであり、黄色で囲まれた水平部分にはっきりと跡が残っている。では、メルセデスはリアウイングでどのようなトリックを使っているのだろうか?レッドブルF1は、リアウイングが“曲がっている”とメルセデスF1から指摘されて修正を余儀なくされた。それはリアウイングに上側のフラップであり、ストレートでフラップが寝ることでドラッグを減らしてストレートスピードを得ているというものだった。ちなみにDRSも上側のフラップがオープンになる仕組みだ。しかし、メルセデスF1が行っているのは、INEOSのロゴが描かれている上側ではなく、Hygienicsと書かれている下側のフラップだ。柔軟な下側のフラップが寝ることで、2つの要素の間に大きなギャップが生じて“ミニDRS”として機能しているとracingnews365は解説する。実際、上側のフラップが邪魔になり、このトリックは肉眼ではほとんど確認することができないが、レッドブルはリアウイングのスコアマークからそのトリックを解き明かしたようだ。F1ブラジルGPの金曜日の予選後のパルクフェルメでは、マックス・フェルスタッペンがこの下側のフラップを触って柔軟性を確認して罰金を科されている。