メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、現在のルイス・ハミルトンのパワーユニット状況は健全であり、残りのシーズンでエンジンペナルティを受けずに戦うことができると語る。2021年シーズンは14戦を終え、年間3基までの使用基数制限があるエンジンは、ゆっくりと、だが確実に走行距離の限界に達していくことになる。
レッドブル・ホンダは、最近のレースでのメルセデス勢とのクラッシュによってマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスの2基目のエンジンを失っており、フェルスタッペンに4基目のユニットを投入して、グリッド降格ペナルティを受けるグランプリをどこにするかを探っている。メルセデスは、F1イタリアGPでバルテリ・ボッタスに4基目のエンジンを導入することを選択。スプリント予選で勝利したボッタスだが、決勝をポールポジションからではなく、最後尾グリッドからスタートしている。しかし、トト・ヴォルフは、ルイス・ハミルトンの現在の3基目のユニットの強さを考れば、3基エンジンの制限を超えるかどうかはまだ不明であると語る。「いいや、このパワーユニットで非常に快適に稼働しているので、絶対に必要というわけではない」とトト・ヴォルフは語った「いつでも行うことができる決定だが、現時点では、それが必要であるとは感じていない」「我々が4基目を投入するつもりはないという意味か? いいや、そうではない。今後のレースがどのように展開するかを見ていくつもりだ」だが、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンは、5ポイントというわずかな差でタイトルを争っており、メルセデスはそれを安全にプレイし、コストのかかるDNFのリスクを冒すのではなく、潜在的なエンジン変更に関してフェルスタッペンのリードを追うことをを望むかもしれない。「ファステストラップによって、1位と2位の差は、DNFが1回あれば、追いつくためにもう一方の男には4レースが必要になると信じている。それは残酷だ」とトト・ヴォルフは語った。「つまり、2位で4回フィニッシュする余裕がある。したがって、パフォーマンスを諦めずに、本当に安全にプレイする必要がある」