メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1モナコGPのバルテリ・ボッタスのピットストップに失敗に対する自分の発言がメディアを“混乱”させてしまったと語った。F1モナコGPは、メルセデスのスタードライバーであるルイス・ハミルトンにとっては非常に残念なレース週末だった。予選7番手から身動きが取れず、メルセデスのすべての希望はバルテリ・ボッタスにかけられた。
バルテリ・ボッタスは、その期待に応えて良い仕事をして2番手を走行していたが、メルセデスのピットストップのミスによりリタイアを余儀なくされた。右フロントタイヤのホイールナットのネジ山が削り取られて、タイヤが外れなくなったのだ。だが、レース後のトト・ヴォルフのコメントはバルテリ・ボッタスを悩ませることになった。「バルテリは少し早くにストップしすぎた」とトト・ヴォルフは Auto Motor und Sport に語り、バルテリ・ボッタスがピットボックスのマークにわずかに届いていなかったことを指摘。「それによってメカニックはインパクトレンチを斜めに当てる必要があった。ぎこちない角度でホイールナットが損傷し、外すことができなくなった」この発言にバルテリ・ボッタスは困惑。確かにマークにぴったりと止めていたわけではなかったが、誤差は2~3cmだったと語った。「2~3センチ離れていた程度だったと思う。通常、そのぐらいの精度があればかなり良いレベルだ。簡単に10~15センチくらいの誤差が出てしまうものだし、今回の場合はかなり正確だったと思う」とバルテリ・ボッタスは語っていた。だが、次戦F1アゼルバイジャンGPで、トト・ヴォルフは、バルテリ・ボッタスに過失があると言いたかったわけではなかったと説明。メディアが自分の発言を“ごちゃまぜ”にしたと語った。「メディアはこれまでの発言をごちゃまぜにしました」とトト・ヴォルフは Sky Italia に語った。「マシンが完璧な位置に止まっていないときはいつも難しい。しかし、どのドライバーからも完璧な位置に止めているのは見たことはない。バルテリはミスを犯さなかった」とは言え、そのF1モナコGPを巡る一件は、バルテリ・ボッタスとメルセデスの関係で緊張が高まっているように見える最新の例だった。バルテリ・ボッタスは、2017年からメルセデスと1年契約を更新してきたが、レッドブル・ホンダを含めたフィールドでの絶対的な支配力を失ったことで、ボッタスの契約が延長させる可能性はますます低くなったように見える。
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