メルセデスF1のトト・ヴォルフは、F1の新しい予算上限の結果として、6月に計画されていたピレリの18インチタイヤのテストを断念せざるを得なかったことを明らかにした。F1フランスGPの開催地であるポール・リカードで実施される2日間の雨天用タイヤのテストでは、メルセデスに代わってフェラーリがテストを実施することになった。
メルセデスF1はすでに2022年の18インチタイヤのテストを実施しており、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが先月のF1エミリア・ロマーニャGP後にイモラで行われたテストで18インチタイヤを試している。ウィリアムズを除くすべてのF1チームは、来シーズンの導入に先立ち、2021年シーズンを通してピレリの新しいタイヤをテストする予定となっている。新しい予算上限規則の下で、F1チームは、主にマシンのパフォーマンスに関連する支出をカバーするために1億4500万ドルを超える支出を禁じられている。予算上限には、マーケティングコスト、レースドライバーの給与、およびチームの3人の最高賃金の人員のコストは含まれていない。メルセデスF1は、来週のテストのためにメカニックをポール・リカールに派遣することにかかる追加費用を懸念していた。木曜日の記者会見で、トト・ヴォルフは「我々は予算上限を守ろうしている。だが、これは些細なことではない。タイヤテストに関連するコストを負担することができない。我々はメカニックをそのような長い旅に送ることができなかっただろう」フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、彼のチームがメルセデスに代わった理由を説明した。「フェラーリとしては常に2022年が2021年よりも優先されていると言ってきたし、ピレリタイヤをテストし、我々にとって重要でだと信じている新しいタイヤを開発するピレリの手助けをするつもりだ」 「幸いなことに、我々にはイモラでクラッシュは発生しなかった。最終的には現在のメルセデスにはもう少し不測の事態が発生したので、我々は喜んで受け入れたし、サポートすることに満足している」メルセデスF1は、F1エミリア・ロマーニャGPでバルテリ・ボッタスが全損クラッシュを起こしたことにより、修復に約139万ドル(約1億5000万円)の損害を被ったとされている。