メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、フレキシブルウイングに関するFIAの“中途半端”な決定を不満に感じており、抗議の可能性について警告した。F1フランスGPを皮切りに2021年のF1マシンのリアウイングの剛性に関する新しいテストが開始される。この変更は、F1スペインGPの予選後にルイス・ハミルトンが、レッドブル・ホンダ RB16Bの“ベンディ”リアウイングを指摘したことに端を発する。
しかし、トト・ヴォルフは、この厳重な監視がモナコとアゼルバイジャンでは適用されないことに不満を感じており、特にリアウイングが大きな影響を与えるモナコでは、結果の妥当性について不明確な領域を残していると語る。したがって、メルセデスF1は、今後のレースで抗議をする可能性があると示唆した。「過去に、我々は複雑な再設計が遅らされたのを目にしてきた。連戦や2週間くらいであれば、全員にとって調整するにはあまりに短すぎるのは明らかだ。だが、(5月11日の新しい技術指令の導入から)バクーまで4週間ある」とトト・ヴォルフは語った。「4週間もあるので、柔軟なリアウィングの影響を最も受けやすいトラックのためにリアウィングを補強できないなど理解できまない。したがって、それは我々に不明確な領域を残すことになる」「技術指令によると、一部のリアウィングの動きは過度であると判断されたため、その種のウイングを走らせているチームは抗議されても仕方がないと思う。おそらくこの件はICA(国際控訴裁判所)に送られるだろう。誰もこのような雑多な状況を必要としていない」トト・ヴォルフは、メルセデスは「ウイングを修正する必要がある。ウイングを柔らかくする必要がある」と皮肉る。「我々のウイングは非常に硬く、動かないようにしなければならないという有名な3.8条に準拠している」「導入された新しいテストは、我々に機会を与えてくれる中途半端なソリューションだ。全体が柔らかくなり、今後さらに曲がる可能性がある」「去年の夏、フィードバックを受け取らることなくフレキシブルなウイングの状況になった。今年のクルマのコンセプトを作るとき、ずっと早くに取り組むべきだったという一部のチームのフラストレーションは理解している」フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、彼のチームも新しいテストに準拠するために変更を加える必要があると述べたが、それがパフォーマンスに影響を与えるとは考えていない。「イエスだ。我々は利用していると思う。すべてのチームが何が可能であり、自分たちが正しいと信じていることを利用している。技術指令はさらに明確になっている。少し適応する必要がある」とマッティア・ビノットは語った。「それがフェラーリに大きな影響を与えているとは思わない。確かに、我々が見た感じではラップタイムへの影響はごくわずかだが、技術指令に完全に準拠するために再設計する必要がいくつかある」
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