メルセデスF1のテクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンは、2021年にF1に導入される新しい予算上限は、以前に使用していたリソースを考えれば、メルセデスに“大きなチャレンジ”をもたらすと語る。2021年のF1世界選手権からF1の全10チームには、一部のコストを除いて1億4500万ドル(約154億円)の予算上限が設けられ、ルールが破られないように外部監査人が参加する。金融規制がF1で利用されるのは初めてとなる。
ダブルタイトルを7連覇しているメルセデスは、F1で最大の支出チームのひとつであり、2019年の予算は3億3300万ポンド(約470億円)と公表されている。予算上限は費やせる予算が3分の1になることを意味し、ジェームズ・アリソンは、新しい規則に対応することは新しい働き方を意味すると語る。「2021年はスポーツ全体にとって大きな年だ。新しい金融規則、いわゆるコストキャップの最初の年だ」とジェームズ・アリソンはメルセデスが公開した動画で語他t。「大規模チームの予算をミッドフィールドの予算に合わせるように強制するレギュレーションであり、基本的に我々全員がチャンピオンシップを推し進めるために同じ財政力となる」「そして、それはここメルセデス内で非常に興味深い変化だった。なぜなら、我々はF1のビッグチームのひとつであり、以前よりもはるかに少ない財源でチャンピオンシップに取り組む運営する方法を考え出さなければならなかったからだ」「これは、全体的な予算が削減されたにもかかわらず、マシンのコンポーネントを長持ちさせる方法、コンポーネントをより安価に構築する方法、以前と同じ種類のパフォーマンスを維持する方法を理解することを意味する」また、ジェームズ・アリソンは、支出の余地が減ると、シーズンを通してチームがマシンを開発する方法に影響を与えるとし、2021年にはより力強いスタートを切ることが重要になると考えている。「そこが金融規制の大きな課題であり、マシンの製造はその一部にすぎない」とジェームズ・アリソンは付け加えました。「そこから我々はマシンを運用し、マシンを開発していかなければなりません。クラッシュの頻度やコンポーネントの信頼性に関して直面するすべての不確実性をシーズン全体で処理し、それを修正するためにリソースを費やす必要がある」「これらの新しい金融規制にうまく攻撃する可能性のある最大の武器は、最初から速いマシンでローンチすることかもしれない。なぜなら、最初から速いマシンがシーズン全体で速いままである方が安く済むからだ」「したがって、他の全員と同じ銃で戦うこの新たな制約の下で高いレベルで運用すると考えている計画を展開できるように今年の初めに十分に優れたマシンを投入できることを期待している」メルセデスF1は、3月2日に2021年F1マシン『W12』を発表する。