メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、予選モードを禁止するというF1の決定に“不満”を抱いていることを認めたが、その苛立ちをモチベーションをさらに上げるための“原動力”としているライバル勢に警告した。今週末のF1イタリアGPからF1チームは予選と決勝でエンジンモードを変更することができなくなる。これにより、メルセデスが“パーティモード”として開発してきた追加のブーストは使用できなくなった。
予選モードの禁止はライバルメーカーよりもメルセデスに大きな影響を与えると予想されたが、F1イタリアGPにおけるタイムを見る限り状況は何も変わってはない。トト・ヴォルフは、予選で機能するようにパワーユニットを“最適化”してきたことを踏まえば、予選モードを禁止するという決定に苛立ちを感じていると語り、それをメルセデスに拍車をかけるための原動力として使うことを心に決めたと語る。「当然ながら、予選で限界近くで機能するようにエンジンを非常に最適化してきたので、この決定に少し不満を感じている」とトト・ヴォルフは語る。「特に今年、それは自らに設定した目標の1つだった。だから、これを取り上げられることにもちろん苛立ちを感じている」「その一方で、私はスポーツのダイナミクスを理解している。チャンピオンシップで圧倒的な強さをみせていたチームがペナルティを科される、もしくは他のチーム、FIA、商業的権利所有者によって遅くする試みがなされたのはこれが初めてではない」「だから私はそのダイナミックさを非常に理解している。我々はチームとしてそれに正しい方法、スポーツマンシップの方法で対応した」「私は現在エンジングループを運営しているハイウェル(トーマス)が『そういうことならば、来年はレースを通して予選モードを走ってやろう』と言っていたのを忘れはしない」「限界を超えようとするためにこのような追加のモチベーションが必要になる場合がある」実際、トト・ヴォルフは、技術指令がメルセデスに有利に働くことができると考えている。「この技術指令には私たちにとって利点があるかもしれない」とトト・ヴォルフは付け加えた。「他チームとの相対的なパフォーマンスがどれだけ失われるかがわかることになるが、エンジンをより強く走らせることができるため、日曜日には多くのレースタイムを獲得できると確信している」「予選で予選モードを走らせないことのダメージマトリックスにより、レースでの制限を大幅に伸ばすことができ、レースタイムに多くをもたらすことができるので、どうなるか見てみよう。期待値を高く設定したくはないが、日曜日にはより明確な全体像がわかることになるだろう」
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