メルセデスF1は、2020年のF1世界選手権を3連勝でスタート。すでに多くの人がメルセデスF1がダブルタイトルの7連覇を簡単に達成してしまうものと予測している。だが、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ライバル対する現在のアドバンテージは“何もない”と主張する。開幕戦にバルテリ・ボッタスの勝利でシーズンをスタートしたメルセデス。第2戦、第3戦では、ルイス・ハミルトンが非の打ちどころのない週末を過ごして2戦連続でポール・トゥ・ウィンを達成。
逆にライバルであるレッドブルとフェラーリは今季マシンに苦戦している。今シーズンのメルセデスの圧倒的な支配とライバル勢の低迷によって質問されたトト・ヴォルフは「競争相手が崩壊しているとは思っていない」とコメント。「週末を通してレッドブルは苦戦していたが、彼らはかなりまともなレースカーを持っている。マシンはスタートできなそうに見えたが、メカニックがレースにマシンを出場させるために本当に素晴らしい仕事をしたのを目にしたようね」「ギャップは何もない。ドライバーズポイントの順位を見れば、3戦を終えてルイスとマックスの差は30ポイントだ。1回のDNFですべてのギャップはなくなる。我々はとにかく進み続ける必要がある」「自分たちが最高だ調子に乗ってはいけない。そうすればすぐに負け始めるだろう」開幕戦F1オーストリアGPでは“電気的なノイズ”の問題によってパフォーマンスが制限され、チームを問題の解決策を迅速に見つける必要があるなど、メルセデスF1にとって決してすべてが順風満帆なわけではなかった。したがって、トト・ヴォルフは、それらの問題を克服してチームが開幕3連勝を達成したことに満足していると語る。「すべてのポイントを獲得することが重要だと思っている。すべてのセッションを最適化する必要があり、すべてのレース週末でポイントを収集するために最適化する必要があるといつも言ってきた」とトト・ヴォルフは語る。「ある意味で、チームが3つのレースで3勝を達成できたことは誇りに思っていいものだと思う」「我々はシュピールベルク1で抱えていた問題を解決することができたし、これまでチャンピオンシップの展開には満足する必要がある。しかし、ギャップが安心できるくらいに大きくなることは決してなく、我々は作業を続ける必要がある。さらに3つのレースがある。我々にとって非常に重要であり、良いレースにしたいと思っている。しかし、それが完了すればいったん安心できる。まだチャンピオンシップの20%も完了していないので、引き続きプッシュする必要がある」とは言え、メルセデスF1は、コンストラクターズ選手権では2位のレッドブル・ホンダにすでに66ポイントのリードを築いている。