メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、2020年のF1世界選手権の序盤戦は、信頼性が“根本的な役割”を果たすと考えている。新型コロナウイルスのパンデミックによって開幕戦から10戦がキャンセルとなり、F1はスケジュールを一旦リセットして7月5日にF1オーストリアGPで再開するカレンダーを作成。わずか10週間でヨーロッパで2つの3連戦と2連戦を戦う超過密スケジュールとなっている。
F1ドライバーは半年近くレースから離れているのは初めてのことであり、F1マシンも2月のバルセロナテストが終了して以降、競争力のある走行をしていない。メルセデスF1はプレシーズンテストを通してエンジン関連に多くの問題を抱えていたが、新型コロナウイルスによって土壇場で中止となったF1オーストラリアGPでは問題は解決したと確信をもっていた。2020年のF1世界選手権の最初の2戦の舞台となるレッドブル・リンクは、昨年、メルセデスがF1パワーユニットを含めたパッケージの冷却問題によって妥協を強いられた場所であり、2018年は2台揃ってリタイアするという珍しい展開のレースとなったサーキットでもある。「まず何よりも、この新しいカレンダーと新型コロナウイルスは、我々にいくつかの新たな挑戦を投げかける」とトト・ヴォルフは語った。「マシンはオーストラリアから直接コンテナから出てきた。ダイナモでマシンを走らせる時間は多くはなかった。我々はすべてのセッションを学習のために使っていくことになる」「レースカレンダーの短縮は誰にとっても挑戦であり、最も速い車と最も信頼できるパッケージを持っているチームがチャンピオンシップに勝つと思います。」昨シーズン、メルセデスはF1エンジンのパフォーマンスという点ではライバルのフェラーリに後れを取った。トト・ヴォルフは、安定したレギュレーションによってさらなる収束を予想しており、今年はすべてのパワーユニットメーカーの間でほとんど差がないと見ている。「昨年のフェラーリのパワーユニットははるかに強力だったが、我々はまだそれを目にしてはいない」とトト・ヴォルフは説明する。「予選セッションやレースで初めて全員が実際に手の内を見せることになる。そして、我々はそれを目にしてはいない」「私は追いつく必要があるという常に悲観的な見方をしている。信頼性が高く、パワフルでドライバビリティの優れたエンジンが必要です。我々が自分たちのエンジンが十分であることを期待している」「だが、私はホンダとルノーも軽視していない。今ではほぼすべてパワーユニットユニットサプライヤーがほぼ同等だと思っている」
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