メルセデスF1は、2020年のF1世界選手権の再開にむけてシルバーストンで2日間のテストを開始。F1の“新しい生活様式”での作業を体験した。新型コロナウイルスの世界的な大流行により、F1はここまで約3か月間休止状態にあった。その間、F1チームのファクトリーは閉鎖され、ドライバーやチームスタッフは自宅での隔離生活を余儀なくされた。
しかし、F1は7月5日にオーストリアで約4か月ぶりにシーズンを再開することを発表。メルセデスF1は6月9日(火)にF1イギリスGPの会場であるシルバーストン・サーキットでプライベートテストを開始した。2月のプレシーズンテスト終了以降、初めてトラックでF1マシンを走らせたチームとなった。プライベートテストは、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスがF1マシンでの感覚を取り戻すためだけでなく、メルセデスF1のスタッフが来月の無観客でのレースが再開次第、マシンを運用しながら遵守しなければならない新しい安全プロトコルの手順を実際にテストする機会でもある。メルセデスF1は、チームの担当者が可能な限りソーシャルディスタンスを守り、手袋やマスク、フェイスガードといった個人用保護具(PPE)を着用しているテスト初日の写真を公開した。参加したメンバーは新型コロナウイルスの検査を受けている。走行を終えたバルテリ・ボッタスは「チームにとって非常に有益な一日になったと思う。もちろん、全員が長い間レースとガレージから離れていたからね。それに多くの新しいレギュレーションもあるし、健康のためにも様々なことに配慮しなければ。練習できて良かった」とコメント。「1日を通して多くのことを学べと思う。どうすればより効率的に、そして、安全に物事を進められるかについて知見を得ることができた。こうしてクルマに戻ることができて本当に嬉しいし、今はオーストリアでのレースが待ち切れない」F1のルールでは、現行F1マシンでのテストは2日間の100kmのフィルミングデーしか許可されていないが、2年以上前のF1マシンであれば、好きなだけ走行することができる。フェラーリもメルセデスと同様にフィオラノでテストを行うとされているが日付は明らかになっていない。失敗作である2018年F1マシンであるMCL33でのテストを避けたいマクラーレンは、それ以前のF1マシンが現在契約しているルノーではなく、ホンダのF1エンジンを積んでいたことからテストができないことを確認しており、逆に2018年からホンダのF1エンジンを搭載するレッドブルもそれ以前のマシンでテストすることはできず、トロロッソの2018年F1マシンでプライベートテストを実施するのではないかと考えられている。 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 6月月9日午前7時12分PDT