メルセデスF1は、F1バルセロナテスト2日目にデビューしたステアリングシステム『DAS(デュアル・アクシス・ステアリング)』をFIA(国際自動車)は認識しているとその合法性を主張した。メルセデスF1は、F1バルセロナテスト2日目の午前中にルイス・ハミルトンが新車W11で走行中にステアリングホイールを前後させていることがオンボード映像で確認され、その合法性について疑惑の目を向けられた。
オンボードの映像では、メインストレートを走行するルイス・ハミルトンのダッシュディスプレイに“Marker”という文字がはっきりと表示されている。この時点で、ハミルトンはステアリングホイールを手前に引き、コーナーに入ると押し出している。同時に、前輪が真っ直ぐになり、傾斜しているように見える。これはシステムがトー角を変更していることを示唆している。理論的にこのシステムはコーナーでのセットアップが改善され、ストレートでのドラッグが減少させるものだと考えている。メディアは、このようなシステムは、サスペンションジオメトリーと規定する技術規制の第10.2項に違反していると指摘した。「ステアリングホイールが固定された状態で、各ホイール中心位置とその回転軸の方向は、サスペンションの主要垂直方向トラベルの機能により完全にまた独自に定義されなければならない。ただし、さらに自由になる度合いを故意に提供することのない合理的なコンプライアンス効果については除く」「サスペンションシステムの仕様構成を変更する、あるいは性能に影響を及ぼすことが可能な動力装置は、それがいかなるサスペンションシステムのどの部分であっても、一切禁止される」メルセデスF1のテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは、この新しいシステムは『DAS』と呼ばれ、『Dual Axis Steering(デュアル・アクシス・ステアリング)』の略であると述べた。「皆さんが映像で見たこと以外のことを明かすつもりはないが、確かにマシンにはそのシステムがついている。斬新なアイデアだ」とジョームス・アリソンは語った。「名前がつけられている。興味があるなら、それはDASと呼ばれている。それはドライバーのステアリングに新たな次元を加えるもので、今シーズンを通して役立つことを期待している」「だが、正確にそれをどのように使用するのか、なぜそれを使用するのかについては、我々のなかにとどめておきたい」システムの合法性は、ハミルトンの車からのオンボード映像が現れた直後に疑問視されたが、ジェームス・アリソンはFIAがその使用法を知っていたと強調する。「これはFIAにとってニュースではない。しばらくの間彼らと話し合ってきたものだ」とジェームス・アリソンは語った。「ステアリングシステムで許可されていることについてのルールは非常に明確であり、それらの要件のすべてに合致していると確信している」ルイス・ハミルトンは、チームが午前中を“使いこなせるように理解しようしている”が、安全上の懸念はなかったと語っている。「まだ今日の午前中しか使っていないので、あまりたくさん話すことはない。使いこなせるよに理解しようとしているところだ。でも、安全上は何も問題なかった、FIAもそのプロジェクトには問題ないと言っている」「僕にとっては自分のチームが革新を続け、優位に立ち続けようとしていることは本当に励みになる。それはこのチームで働いているという精神がいい状態によるものだ。うまく機能することを期待している」ジェームス・アリソンは、DASの導入は、F1バルセロナテスト初日にペースを設定した新車メルセデスW11の多くの革新の1つにすぎない述べた。「我々がトラックに持ち込む新車のそれぞれがとにかく革新に満ちている」とジェームス・アリソンは語った。「今回のような独立したスタンドアローンシステムで目に見えるものばかりではない。私がメルセデスで働いていて大きな誇りを感じることのひとつは、ただ毎年ソーセージのハンドルをまわすだけではないチームの一員であることだ。このような様々なイノベーションを十分な速さでコースに持ち込み、それを定着させる方法を毎年探している」「これは楽しいことだ。だが、これはマシン全体に施された類似したものの中の氷山の一角に過ぎない」 この投稿をInstagramで見る FORMULA 1®(@f1)がシェアした投稿 - 2020年 2月月20日午前4時43分PST
全文を読む