メルセデスのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、3番目のカスタマーとしてマクラーレンにF1エンジンを供給するという決断は、2021年のF1新時代に“より競争力のあるカスタマー”を提供するというモチベーションにあり、メルセデスにとっても利点となると語る。メルセデスは、マクラーレンと2021年からのF1エンジン供給契約に合意。ワークスチーム、レーシングポイント、ウィリアムズと4チームにF1エンジンを供給することとなった。
トト・ヴォルフは「2021年はより圧縮されたグリッドで始まり、競争は激化すると思っている」とコメント。「我々の抱えている2チームにより競争力のあるカスタマーを加えるというこの課題は、我々にとってパワーユニット側でより多くの学習となると信じている」「我々はマクラーレンを強く評価している。ザックとアンドレアスが開始したステップは、すでに非常に有望に見えまる。そのため、将来的にはマクラーレンのような厳しい競争相手と戦うことは、潜在的な赤字よりも有利な点が上回っている」3チーム目へのカスタマーエンジン供給が追加されることで、ブリックスワースのエンジン部門には物流面の課題が出てくるが、トト・ヴォルフはマクラーレンとの取引にはより大きなメリットがあると主張する。「全員に同時に供給する必要があるので、プロセスとロジスティックの疑問があるかもしれません」とトト・ヴォルフはコメント。「しかし、そこにより多くの利点があると思っている。もちろん財政的な利点もあります。それはパワーユニット側に役立つキャッシュフローの問題だ。全体的に多くの利益がある」「これには1つのリスクがあります。それはマクラーレンが良い仕事をすれば、彼らは我々を懸命にプッシュし、『同じパワーユニットだから、君たちは十分な仕事をしていない』」ということで我々をベンチマークにする可能性がある」「しかし、ハイブリッド時代の7年を経た今、我々はそのステップに向けて準備ができていると感じている」