メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1シンガポールGPでの週末は“かなり間違った”ものであり“腹立たしさ”を感じていると認める。ダウンフォース指向のマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで優勝候補とみられていたメルセデスだったが、ルイス・ハミルトンが4位、バルテリ・ボッタスが5位でフィニッシュ。表彰台を逃したのは今シーズン2回目となる。
フロントローからスタートしたルイス・ハミルトンは、序盤に2番手を走行していたが、26周目までピットストップを伸ばしたことが仇となり、セバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペンにアンダカットを許した。また、ルイス・ハミルトンがチームメイトのバルテリ・ボッタスにトラフィックのギャップを作るようチームの求めなければ、ピットインでアレクサンダー・アルボンの後方でコースに復帰していた可能性もある。トト・ヴォルフは、今週末の結果は“期待外れ”なものであり、メルセデスは“最適化できたはずのレースを最適化できなかった”と語る。「我々全員が怒っていると言える。とにかくエンジニアとドライバーがかみ合わなかった。全体に『今週は間違えてしまった。かなり間違えてしまった』という気持ちがある」とトト・ヴォルフはコメント。「我々全員が一緒になって感じている気持ちは腹立たしさだけであり、とにかくあまりにも多くの機会を失った。チームにその気持ちを持っていない人はいない」トト・ヴォルフは、予選に期待し過ぎたことが最も大きなダメージだと感じており、“それがシンガポールを最も決定づけた”と語り、またルイス・ハミルトンの第1スティントを伸ばしたことのは、チームがアンダーカットを過小評価していたためだと認める。「我々はアンダーカットの機会を逃した。それはフェラーリを驚かせさえしたかもしれない。それくらい強力だった」とトト・ヴォルフは説明する。「それ以降は、マックス(フェルスタッペン)からポジションを守るか、わずかな割合だったかもしれないが、勝利を目指すことが重要だった。だが、我々はあの状況でバルテリをサポートさせるという3位を犠牲にするリスクを冒した」「ちょっとしたギャンブルだったし、おそらくフェラーリも心の中ではレースの異なる結末を考えていたかもしれない」「ハミルトンを早めにピットインさせたらどうたったか? いいや。あの段階で我々は1位と2位を失っていたし、3位をマックスから守ることが重要だった。タイヤがもっと残っていると感じていたし、アンダーカットすることが唯一のチャンスだった。ランス(ストロール)と(アントニオ)ジョヴィナッツィの周りが集団になっていたし、フェラーリはすぐに追いついたので、我々はフェラーリがトレインにつっかかることを望んでいた」「しかし、実際のところ、ルイスのタイムはジョヴィナッツィを下回っていた。そこが我々にとってのゲームオーバーだった」
全文を読む