メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ルイス・ハミルトンの偉大さはF1から引退するまで完全には認識されないと考えている。ルイス・ハミルトンは、すでにミハエル・シューマッハとファン・マヌセル・ファンジオしか成しえていない5回のF1ワールドチャンピオンを獲得しており、今後はシューマッハの持つ7回のF1ワールドチャンピオン記録に並ぶことが期待されている。
だが、トト・ヴォルフは、ルイス・ハミルトンの才能は十分に評価されていないと感じており、それはハミルトンがレースを引退するまで実現することはないかもしれないと語る。多くのF1ファンは、過去のF1マシンの運転の難易度、年間レース開催数の違いなどを例に挙げて、なかなか現代のF1ドライバーの実力を認めようとしない傾向がある。「私の意見では、ルイスはミハエルと並んで我々が今まで見てきたなかで最高のドライバーだと思う」とトト・ヴォルフは National にコメント。「我々がそれを認識するのは彼がいつか引退するときかもしれない。そうなるまで誰かの素晴らしいパフォーマンスを決して認めない傾向にあるように思う」「引退したり、亡くなった人々のことはいつも心から称賛するものだ。だが、彼らは『この男は本当に信じられ似合い。我々は並外れたパフォーマーを見るために生きているんだ』とは決して言わない。私としてはまだレースをしている間にそれを認識するべきだと思う」ルイス・ハミルトンは、過去100戦の半分以上で勝利を収めており、ミハエル・シューマッハの持つ91勝のF1最多勝利記録まであと18勝となる73勝を挙げている。また、ポールポジションに関しては83回を獲得して歴代1位となっている。それを肌で感じているのが、チームメイトのバルテリ・ボッタスだ。「ルイスは素晴らしいドライバーだ」とバルテリ・ボッタスは語る。「彼は、統計やいろいろな面で一番ではないにしても、最高のドライバーのひとりだ。同時にナイスガイでもある。非常に才能があり、懸命に努力している。それに彼は経験も豊富なので、彼を打ち負かすのはとても難しいだろう」昨年は1勝も挙げられなかったバルテリ・ボッタスだが、2019年は勝利を手にすることができると確信していると語る。「それでも彼だって人間だし、倒すことができないドライバーなどいない。そう考えなければならないし、そうでなければ、チームを変えて他のチームで誰かと一緒にいた方がいい」「そんなことをしたくない。それが僕のモチベーションになっている。それが可能だということはわかっている。でも、そうするには常に自分の最高レベルが求められるだろう」