メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、F1チームが3台目のマシンを走らせることこそが新しい才能のグリッドに導くための最高の方法だと語る。メルセデスは、ジュニアドライバーのエステバン・オコン、ジョージ・ラッセル、パスカル・ウェーレインを走らせる機会がないことを不満に感じており、トト・ヴォルフは現在の2台制限を撤廃し、若手ドライバーのための3台目のマシンを許可するべきだと提案した。
メルセデスのジュニアプログラムの将来の状況に悩まされていると語るトト・ヴォルフは「シンプルな解決策がある」とコメント。「我々に3台目のクルマを与えてほしい。そのクルマにはF1での経験が最大2年間の若手ドライバーを乗せることを義務とすればいい」「コストはそれほど大きくないだろう。グリッドは満たされ、新入りがやってきてこの世界のバルテリとルイスと激しく戦えば素晴らしいショーになるだろうし、我々を驚かせるだろう」レッドブルは、F1で若手ドライバーの育成の場としてセカンドチームであるトロロッソを走らせており、トロロッソはセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンといったスターを輩出している。しかし、メルセデスは同じような手法を採る可能性は否定した。「若手ドライバーのための場所を見つけるためにもう1チームを所有することは我々にとって意味のないことだ」とトト・ヴォルフはコメント。「ビッグチームは若手ドライバーを起用するリスクは負わないと思う。皆は退屈だと言うだろう。私も退屈だと思う。我々はリスクを冒すべきだと思うし、トップのマシンに18~19歳のトップの才能を乗せて、チャンスを与えるべきだと思う」「だが、問題はドライバーズ選手権やコンストラクターズ選手権を失った場合だ。彼らは学習曲線にいるからだ。もちろん、それは素晴らしいことではない」「我々はそれをやっていないし、フェラーリも過去にそれをやってこなかった。なので、我々はそのことを疑問視する必要がある」エステバン・オコンは、3台目のマシンを走らせるというアイデアを支持しているが、それが実現できるかどうかには懐疑的だと語る。「そうなれば、素晴らしいことなのは確かだ」とエステバン・オコンはコメント。「でも、正直、それが実現するとは思わない。実現してほしいけどね」「それは僕やシャルル(ルクレール)、ジョージのような若手ドライバのための機会を生み出すだろう。素晴らしい機会をね」「3台目のマシンはチームにコストという困難をもたらすだろう。難しいと思う。それについてあまり夢は見たくないし、実際のルールについて考えたい」フォースインディアのオーナーシップ変更によって、エステバン・オコンは2019年のシートが確定していない状況に陥っており、F2でランキングトップのジョージ・ラッセルも来年F1に昇格するチャンスは低い。昨年でザウバーのF1シートを失ったパスカル・ウェーレインは、今季DTMに復帰したが、メルセデスは今シーズン限りでDTMから撤退することになっている。