メルセデスF1チームはタイヤマネジメントの問題について診断を行い、F1アゼルバイジャンGPのフリー走行で最初の修正を試す予定であるが、まだ解決策を絞り込めていないことをルイス・ハミルトンが明らかにした。今年、メルセデスはライバルのフェラーリやレッドブルと比較してタイヤマネジメントに苦しんでいる。特に柔らかいコンパウンドでそれは顕著であり、かつての予選での優位性は失われている。
ルイス・ハミルトンは、メルセデスは対応策を練っているが、問題に対するソリューションは“5~10”くらいあるかもしれないと認める。バクーで導入するソリューションについてルイス・ハミルトンは「それらは短期的なものだ」とコメント。「僕たちはどの部分が間違っているのかをじっくり検討して理解しようとしているけど、まだ変更点を実装しているところだ。特定の問題に対して5~10くらいの異なるソリューションが存在する可能性があるからね」「とにかく今は正しい答えを得るために正しい方程式を実装できたことを期待している」ルイス・ハミルトンは、メルセデス W09の真のポテンシャルがタイヤマネジメントの問題によって覆い隠されていると確信している。「クルマは穏当だと思うし、そこが最大の問題というわけではない。僕たちがまだ学んでいるのはタイヤだ。ある週は使いこなせても、次の週はそうではなかったりする。タイヤは全員に大きな影響を与えている」「クルマは素晴らしいけど、前回のレースではノーマルなパフォーマンスを発揮できていなかった。でも、それも実際にはタイヤが関係している」「タイヤの状況をうまく解決できば、クルマの真のパフォーマンスを示することができると期待している」ルイス・ハミルトンは、メルセデスはオーストラリアではかなりの競争力があったにも関わらず、その後のレースではそれほど競争力を示せなかった理由を理解することに苦労していると語る。「メルボルンが“運が良かった”と言うつもりはないけど、より自然に優位に立っていた。クルマを軌道に乗せて、うまく機能していた。タイヤも間違いなくもっと簡単だった」「でも、エンジニアたちは僕が予選で速かった理由やレースで速かった理由、他ではそうではなかった理由を説明することができなかった」「フェラーリ勢はコーナーで遅かったけど、次のレースでは速かった。彼らは何かを見つけていたし、それはタイヤである可能性が高い」「全てのドライバーを調べれば、アウトラップのスピードが異なるのがわかると思う。タイヤを機能させるのに2周かかるドライバーもいれば、もっと長くかかるドライバーもいる。アウトラップでそれをやっているドライバーもいる。みんなが異なる実験をやっている」昨年、フェラーリの2017年の改善はセバスチャン・ベッテルがメルセデスのレースドライバーよりもピレリのタイヤテストに多く関与していた結果だとの見方があったが、ルイス・ハミルトンはメルセデスのチーム作業を擁護する。「僕たちがタイヤテストをやっていないという事実を批判することはできない。僕たちは去年タイヤテストをやっているし、他のみんなと同じようにできるだけ多くの時間と労力を費やしていたからね」「他よりも早く学べていることもある。今週末、僕たちの理解はすでに向上しているし、それが僕たちのパフォーマンスを覆い隠す要因になったり、前回のレースのような妨げにならないことを願っている」