メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、チームの将来について“フェイクニュース”を拡散させているエディ・ジョーダンに怒りをあらわにしている。元F1チーム代表で現在チャンネル4の解説者を務めるエディ・ジョーダンは、メルセデスが2018年末でF1を撤退する可能性があると伝えている。
エディ・ジョーダンによると、メルセデスの主要スポンサーであるペトロナスとUBSが支援を終了することを検討しているとし、中国のコンソーシアムが2018年末にメルセデスのワークスチームを買収する可能性があると推測した。「メルセデスは全てを手に入れ、ここからは下がっていくだけだ」とエディ・ジョーダンはコメント。「今年と来年、彼らはタイトルに挑戦するだろう。その後は、シュツットガルトの取締役会はチーム売却を決定するだろう」エディ・ジョーダンは、メルセデスはワークスチームとしての参戦は止めても、エンジンを他チームに供給することは継続するだろうと述べている。3年連続でF1ダブルタイトルを獲得しているメルセデスは、フォース・インディアとウィリアムズにパワーユニットの供給も行っている。また、マクラーレンがホンダと決別した場合、2018年からメルセデスのエンジンを搭載するとの憶測も広まっている。「F1での以前の本業に戻った方がいい。つまり、ハイテクエンジンの開発と提供だ」 だが、トト・ヴォルフは、そのようなストーリーを否定。エディ・ジョーダンは根拠のない無責任な話を広めて、従業員を不安に陥れていると攻撃した。「エディと冗談を言い合うことは構わない」とトト・ヴォルフはコメント。「だが、それが1500人の従業員に将来を心配させるような冗談の場合は笑えない」「それに私はインタビューで彼にそれは私にとっては深刻すぎる話題だと言ってある」「我々がF1を離れることはないし、我々のスポンサーの誰もF1を離れることはない。我々は現状にかなり満足している」「彼はそのような噂 - フェイクニュース - を世に出すことを止めるべきだ」メルセデスは2020年末までF1に参戦する契約を結んでいるが、トト・ヴォルフは、F1の新オーナーであるリバティ・メディアとそのコミットメントを延長することを話していると語る。だが、エディ・ジョーダンは、投資から十分な利益を得ていると感じられなければ、メルセデスはF1から撤退するとの意見を曲げない。「彼らが手を引くとは決して言っていない」とエディ・ジョーンダンは Autosport にコメント。「私が言ったのは、メルセデスはマーケティンと技術的な理由のためにビジネスをしているのであり、愛情でやっているわけではなということだ」「彼らにとって都合のいいタイミングで彼らは出ていくだろう。私は正確な時間を言ったつもりはない。2018年と言ったのは、UBSとペトロナスとの契約が切れるタイミングのことだ」「彼らがそれについて怒っている理由は理解できるが、それは私の懸念ではない。それが人生というものだ」「いつかは出ていくだろう。私がそういう場合は確信がある」「他の点に目を向けてみよう。彼は1500名の従業について話しているが、私はダイムラーの無数の株主について話をしている。多くの取締役会でそのような決定をするのは取締役の人々だ」「私の意見では、彼らは会社にとっても最も適していることを行っていくと思う。投資に対するリターンがもはや正当化されていないとわかれば、彼らは去るだろう。ワークスチームとしてなくなるということだ」「メルセデスはどこでやって来たと思う? トヨタはどこでいなくなった?」「彼らはエンジン開発は継続するだろる。それは確かだ」メルセデスの広報担当は、ペトロナスとUBSの契約が2018年に期限切れになるというエディ・ジョーダンの主張が“単純に間違い”だと述べている。また、エディ・ジョーダンは、自分のテレビの役割のなかで今後も自分の考えを話していると述べた。「誰が誰のモーターホームに入っていくかについて心配しすぎている人が多すぎる。私は知っていることをリポートする仕事をしている。それが私がやっていることであり、誰も私を黙らせることはないだろう」「完全にくだらないことであっても、その1セントが真実であれば、もちろん、それを言わなければならない」