メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、F1引退を発表したニコ・ロズベルグの後任選定に「必要な時間をかけていく」と述べた。初のF1ワールドチャンピオンを獲得してから5日後、ニコ・ロズベルグは2日(金)のFIA表彰式で誰もが予想していなかったF1引退を発表した。31歳のニコ・ロズベルグは、今年6月にメルセデスとの契約を2018年末まで更新していた。
メルセデスの育成ドライバーであるパスカル・ウェーレインは、ちょうどマノーでF1デビューシーズンを終えたところだが、トト・ヴォルフは、誰がルイス・ハミルトンと組むかという決定を急ぐことはないと述べた。「チームにとってこれは予想外の状況だが、刺激的な状況でもある」とトト・ヴォルフはコメント。「我々は新しいテクニカルレギュレーションに臨むことになっている。そして、シーズンにむけてメルセデスのコックピットはひとつ空いている」「我々はオプションを評価するために必要な時間をかけ、我々の将来にとって適切な道を検討していく」2006年にウィリアムズでF1デビューを果たしたニコ・ロズベルグは、メルセデスがワークスチームとして復活した2010年にメルセデスに加入。現役復帰したミハエル・シューマッハとチームを組んだ。2013年からルイス・ハミルトンとチームを組み、23勝、30回のポールポジションを獲得した。「メルセデスでニコは容赦ない競争者だった。厳しい時間からインスピレーションを与えるやり方で立ち直り、彼の粘り強さ、ファティングスピリット、プレッシャー下での気品は、スポーツにおいてリスペクトを得た」「2010年以降、彼は我々のチームに競争的なエネルギーを注いでくれた。それによって我々はより強くなった」「史上最も偉大なドライバーであるミハエル、そしてルイスの二人とともに、我々を成功に導いてくれた彼の驚くべき貢献にシンプルに“ありがとう”と言いたい」トト・ヴォルフは、引退するというニコ・ロズベルグの決断をすぐに受け入れたと述べた。「これはニコによる勇敢な決断であり、彼の人格の強さの証拠だ」とトト・ヴォルフは述べた。「彼は子供の頃の夢を叶え、ワールドチャンピオンとしてキャリアの頂点で去ることを選んだ」「彼が私に伝えてきた際、彼の判断の明快さによってすぐに彼の決断を受け入れた」「いくつかの短い言葉で一人の人間の本質を語るのは不可能だ。だが、ニコは天性の才能とファイティングスピリットの特別な組み合わせを持っており、それが彼が今日いる位置に彼をもたらした」「父親がワールドチャンピオンであるため、彼のキャリアを通して、人々は成功への黄金の道があったと考えていた」「実際には、いくつかの点でそれは挑戦をより大きなものにした。彼の肩により大きな期待がのしかかり、さらに激しく戦わなければならなかった」ニコ・ロズベルグ、F1引退を発表