メルセデスは、5月から2014年F1マシンの開発にスタッフの50%を集中させることを明らかにした。現在、全チームが2013年と並行して2014年マシンのプロジェクトを進めているが、2014年はエンジン規約が一新されることから、キャリーオーバーできる部分は非常に少ない。シーズンが進んでくるとどのチームも次第に2014年に焦点を移すことになるが、タイトル争いに絡んでいるチームにとってはそのバランスが悩みの種となる。
メルセデスは、2014年プロジェクトをジェフ・ウィリス、2013年の開発をアルド・コスタが率いている。どちらもチーム代表のロス・ブラウンとテクニカルディレクターのボブ・ベルの直属だが、メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、5月から大部分のリソースを2014年に向けていくことにしたと述べた。「我々はすでに2014年に向けて取り組んでいるが、徐々に来年のマシンに携わる人々のパーセンテージをあげていく」とトト・ヴォルフはコメント。「5月には50%以上が2014年のマシンに取り掛かることになるだろう」「夏頃には間違いなく、他のチームも主要なリソースを2014年マシンに切り替えることになる。非常に複雑で難しいマシンだからね。もちろん、それはその時点でのランキングにもよるだろう。タイトルを争っているチームが今年のマシンに長く集中するのは当然のことだ」2014年にはマクラーレンの元テクニカルディレクターであるパディ・ロウがメルセデスに加入するはずだが、ロス・ブラウンという代表がいるなかで、どのような役割を担うことになるのかはまだ明らかになっていない。「どちらかがもう一方を排除するわけではない」とトト・ヴォルフはパディ・ロウとロス・ブラウンの連立を示唆。「ロスはチーム代表であり、私はそれを変えたくないと思っている。チームには仕事が山ほどあるので安定性が必要だ。このチームにとって可能な限り優秀な人材を多く揃えることが重要だ。このような決定における私の焦点はそこにある」