メルセデスGPのチーム代表ロス・ブラウンは、テストでW02が冷却系に問題を持っており、一時的な変更を加えたことによりパフォーマンスが損なわれていたと述べた。メルセデスGPは、これまでのテストで走らせていたマシンは信頼性を確保するという戦略的な決定に基づく“ベーシック”なパッケージであり、最終テストには2011年スペックのマシンを持ち込むとしている。
ロス・ブラウンは、これまでのテストでは冷却系のトラブリによりパフォーマンスが損なわれていたが、最終テストにむけたパッケージングではこの問題を解決し、W02が完全なスピードを示すことができると主張。メルセデスGPは上位チームにリードされているように見えることを心配しているかと質問されたロス・ブラウンは「もっともな質問だ」とコメント。「我々は、現状ののマシンのペースや上位勢とのギャップ、その理由も十分に承知している。それには冷却問題による妥協が含まれている」「アップグレードパッケージにより多くの時間をかけられるようにかなりベーシックな仕様のマシンでスタートするというのがずっと我々の意向だった。それによって必然的に人々が期待していたよりペースは遅くみえるの」「すべての事実を把握しているので、現在のポジションには不安はないし、今後もたされる開発にリラックスしている」ロス・ブラウンは、クーリング問題に一時的な対処を行ったことで、パフォーマンスが大幅に制限されたと述べた。「ここまでの最大の挑戦はクーリングの問題だった」「発表仕様のマシンに一時的な改良を加えたことで相当なパフォーマンスが犠牲になった」「アップグレードパッケージのボディワークデザインには対策を施されているので、開幕戦の前にパフォーマンスは復活する」ロス・ブラウンは、ここまでメルセデスの信頼性は完璧だったわけではないが、準備という面では満足していると述べた。「当然、新車にトラブルを経験するのは予想しているものだ。幸い我々はマシン止まってしまうようなトラブルは比較的少なかったので、プログラムへのそれほど影響は大きくはなかった」「十分な走行距離を走れたし、これまでの3回のテストで4,300kmを走破している。もちろん、より多くの走行距離を達成できれば、シーズン前に問題を特定し、それらを解決する機会は多くなる」