マクラーレンF1のテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは、2021年に微調整された空力ルールで、レッドブルが採用するハイレーキのコンセプトが最善のアプローチだと断言するのは時期尚早だと語る。近年、メルセデスはローレーキ設計で大きな成功を収めてきたが、2021年にむけて導入されたディギューザー規制やリアタイヤ前のフロアを切り取るなどのダウンフォース削減を目指した動きは、メルセデスの新車W12の安定性とハンドリングに影響を与えたようにみえる。
その証拠として、ルイス・ハミルトンが2回のスピンを喫するなど、両方のメルセデスドライバーがコース上で苦戦を強いられていた。現役F1ワールドチャンピオンチームであるメルセデスがF1プレシーズンテストで問題を抱えているのは明らかだった。逆に、レッドブルが開拓した極端なハイレーキ・コンセプトを継続するRB16Bは、マックス・フェルスタッペンが最速タイムを記録するパフォーマンスを発揮。前年モデルと比較してはるかに安定しているように見えており、今年の正解はハイレーキである可能性があるとの見解がパドックで持ち上がった。マクラーレンは、2021年F1マシンのハーレーキ設計の“ミディアムからローエンド版”を継続しているが、ジョームス・キーは、シーズンが進むにつれて両方の哲学が収束してくると予測する。どのコンセプトがベストだと思うかと質問されたジェームス・キーは「それを語るのは少し時期尚早だ」と答えた。「我々は他マシンと人々がそれらを走らせているところを見たばかりだ」「私としては、、2つの異なる哲学が、最終的にこれらのレギュレーションに役立つ何かのことの周りで融合すると想像している。我々はハイレーキカーだったが、そのミディアムからローエンドにある。極端ではないのは確かだ」 「レギュレーションがそれに影響を与えたと言えるかもしれないが、レーキ付きのマシンとその動作という点では我々に馴染みのないものではない」「それがリアの車高が低いマシンに大きな影響を与えたかどうかを判断するのは難しい。どこから来ているかによる。我々は通常かなりレーキ角がついていたマシンに変更を加えた。したがって、それがマシンの後部で空力がどのように機能するかについて特定の方法論をベースにしていた」「そして、すべてが流れを遡って、メルセデスのように低いレーキを走らせているチームだったとしたら、影響は異なっていた可能性があるし、自分がそこにいない限り、それを知るのは少し難しい」「シーズンが進むにつれて物事は合体し始め、トレンドが出現し始めると思う」