マクラーレンF1は、開幕前のプライベートテストで使用できるマシンが“失敗作”のMCL33しかないため、テストを見送ることを決定した。今週、メルセデスはシルバーストンで2日間のプライベートテストを実施してシーズン再開への準備を進める。ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは2018年にタイトルを獲得したW09を走らせる。
フェラーリも今後数週間で同様のプライベートテストを実施する予定となっている。サーキットはフィオラノのテストコースとなる可能性が高いが、日付はまだ確認されていない。F1のルールでは、現行F1マシンによるテストは100kmのフィルミングデーしか許可されておらず、今回のような開幕にむけてドライバーの感覚を取り戻す目的には適さない。だが、F1チームは2016年~2018年の古い仕様のF1マシンを使用して、必要な距離を走行することが許可されている。マクラーレンF1は、2018年F1マシン『MCL33』を使ってテストを実施することができるが、設計哲学が全く異なり、ダウンフォースに原因不明の問題を抱えたマシンでのテストに投資することを拒否。それ以前のマシンはホンダのF1パワーユニットを搭載しているため、テストで走らせることができない。「ドライバー側に関しては、残念ながら、近年のパワートレインの変更によって運用できる2年以上前のマシンを運用できる可能性がない」とアンドレアス・ザイドルは Sky Sports に語った。「しかし、すでに目にしたようにランドはカートとF3マシン(カーリン)でのフリーテストを行っている。サインツもドライバーの準備として同じことを検討している」「もちろん、我々は彼らとシミュレーター作業もいくつか予定している」メルセデスF1は、シルバーストンでのテストを、F1が今シーズンのレースで実施するソーシャルディスタンスの確保、フェイスマスクやその他個人用保護具(PPE)の使用を含む、新しい安全のプロトコルに慣れる機会にも利用する。アンドレアス・ザイドルは、マクラーレンとしても7月5日のオーストリアGPに先立ってそれらの準備は進めていると語る。「先週再びレースチームをスタートさせた。現時点ではマシンを準備しており、ソーシャルディスタンスといった新しい状況下でのガレージでの多くの手順とプロセスを一通り経験しようとしている」とアンドレアス・ザイドルは説明する。「オーストリアでレースウィークエンドに実際にどのように実行していくかに関しては、FIAとF1から概説されているプロセスに関してすでに把握しており、そこに明確になっている」「これから3〜4週間で準備に集中することが重要であり、オーストリアで良いスタートを切ることができることを願っている」メルセデスはシルバーストンテストの前にW09のファイアーアップのビデオを公開した。F1の新しい健康と安全対策を垣間見ることができ、チームスタッフは可能な限りソーシャルディスタンスを守り、フェイスマスクを着用している。 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 6月月9日午前2時31分PDT
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