マクラーレンF1チームのCEOであるザク・ブラウンは、カルロス・サインツのチーム離脱は“円満退団”であると述べた。セバスチャン・ベッテルのフェラーリ離脱、およびダニエル・リカルドのルノーからマクラーレンへの移籍はチームとの間に遺恨を残すことになったが、ザク・ブラウンは、カルロス・サインツの2021年のフェラーリへの移籍には友好的なものだったと語る。
その証拠にマクラーレンは、カルロス・サインツがフェラーリに移籍する可能性があったことを把握しており、交渉を開始することを許可していたため、前もってそれを知っていたことで、後任としてダニエル・リカルドに打診することができたとザク・ブラウンは語る。「カルロスと私はそれについて話していた。状況を口コミで聞いていたわけではなかった」とザク・ブラウンは Sky F1 に語った。「このようなドライバー移籍の大部分は、キャンピングカーの後ろにこっそりと潜んで、秘密のデートのように起こるものだと思う」「マクラーレンは、ドライバーを含め、人々との関係において少し異なる哲学を持っている。それがカルロスが冬の間にアンドレアス(ザイドル)と私とした会話だった。実際に我々はフェラーリと話をすることを許可する必要があった。そして、我々は彼に許可を与えた。一切包み隠すことはなかった」「今年、我々は一緒にレースをうまくやって最終的に別れることでそれを目にすることができると思う」「他の移籍に目を向けると、残念ながら、そこにはわだかまりがあるように思う。ドライバーとチームが別々の道を歩み、敵意を感じないのは素晴らしいことだと思う」「また、それらの人々は今年も一緒にレースをする必要がある。私たち全員が対処したやり方を私は非常に誇りに思っている」ザク・ブラウンは、カルロス・サインツの2019年のパフォーマンスは予想よりも優れていたし、マシンが十分に優れていれば、フェラーリでレースウィナーになれると予想している。「彼は私が思っていたよりも良い仕事をした。もちろん、彼が良い仕事をするつもりでなかったとしたら、彼と契約はしなかっただろうがね」とザク・ブラウンは語る。「だが、彼は本当にミスをしなかった。振り返っれば、彼がトロロッソ時代のバーレーン(2017年)でピットから出て馬鹿げたインシデントを起こしたことを覚えている」「だが、若いドライバーに期待するようなルーキーのエラーを見ることはなかった」「本当の成熟度、ペースの速さがあった。彼はシーズンのスタートが悪く、オーストラリアの予選でクビサのタイヤのパンクに巻き込まれたことを忘れないでほしい。それによって彼は最初の2レースではポイントを獲得していなかった」「彼はランドと本当にうまくやっていた。彼は非常に速く、チームプレーヤーだ。ランドとカルロスがトラックで互いに対戦しているときも緊張したことはなかった」「他チームのいくつかは、チームメイト同士が近づくと、彼らはまるで磁石を持っているようだ」「彼はフェラーリで本当にうまくいくと思う。彼はルクレールと張り合うことになると思う。彼はフェラーリの性質にも本当にあっていると思う」「もし、彼らがレースに勝てるクルマを持っていれば、カルロスはレースに勝つだろう」