マクラーレンのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、2019年F1マシン『MCL34』は昨年マシンとは異なりアップデートにしっかりと反応を示していると語る。昨年、マクラーレンは風洞では再現できない空力問題が発生してシーズン中の改善が妨げられたが、今シーズンは大幅な改善の兆しをみせている。
F1スペインGPでは、カルロル・サインツが“ペースはなかった”と語りつつも8位入賞を果たし、マクラーレンはコンストラクターズ選手権で4位につけている。マクラーレンはF1スペインGPでMCL34にいくつかのアップデートを導入したが、アンドレアス・ザイドルは風洞での数値をコース上でのパフォーマンスに移行できたことは励みになっていると語る。「根本的なコンセプトの変更と呼ぶほどのものではない。クルマの進化型であり、コース上で新しいパーツを投入したのは初めてではない」とアンドレアス・ザイドルは説明する。「今年の良いことはクルマが持ち込んだアップデートにしっかりと反応していることだと思う。ホームのスタッフによると、昨年、現場のスタッフはクルマは何をやってもアップデートに反応しなかったと聞いている」「現在、しっかりと反応しているのはポジティブなことだ。社内にポジティブなフィーリングを与えてくれている。現時点で我々が戦ってるミッドフィールドが開発レースであることは我々全員がわかっている。シーズンを通して開発していけるクルマであることが重要であり、それがレース毎に我々がやろうとしていることだ」「クルマをコースに出すとすぐにアップデートがすべてホームで測定していた数値通りに機能してしていることがわかる。導入したものにクルマが反応しているのは良いことだ」今年5月からマクラーレンでの仕事を開始したアンドレアス・ザイドルは、チームで目撃した最初の印象に満足しており、CEOを務めるザク・ブラウンから与えられたチームを確実に進歩させるという“明確なミッション”を遂行することを目指していると語る。「ようやくチームの一員になれたことで今はとにかく良い気分だ。加入するまで数カ月待たなければならなかった。ワーキングで仕事を開始できてうれしく思っている」とアンドレアス・ザイドルはコメント。「ザクが私をチームに紹介してくれて、本当に暖かい歓迎を受けた。今はできる限り多くの人々のことを知ろうと努力している。ザクから素晴らしいサポートがあるし、ジョナサン(ニール)、ジル(ド・フェラン)もできるだけ早くに対応できるようサポートしてくれている。ようやくこの素晴らしいチームの一員になれてとにかくハッピーだ」「今は、時間をかけてワーキングにどのようなことが存在していか、チームがどのように仕事をしているかを詳しく把握することも重要だと思っている。その上で将来に備えるためにチーム内のキープレイヤーたちと密接に仕事をしていくことももちろん重要だ」「今後数年でどのようなアプローチを採っていくかについてザクと明確なプランと明確なミッションを組んでいくことが重要だ。今後を見据えれば、特に我々のようなチームには大きな課題がいくつかあると思う。それは素晴らしい機会でもあるし、それが今後数週間、数カ月の私にとっての焦点になっていくだろう」