F1バーレーンGPの決勝が16日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが残り2周でエンジントラブルによりリタイア、ストフェル・バンドーンはスタート前にパワーユニットに問題が発生してレースをスタートすることすらできなかった。マクラーレン・ホンダは、ストフェル・バンドーンのマシンがグリッドに向かう途中に水圧の問題を検知。開始からフラストレーションの溜まるかたちとなった。
その問題をスタート前に解決できず、チームは同マシンをグリッドからガレージに戻すことを決断。バンドーンはレースをスタートすることができなかった。一方、フェルナンド・アロンソは好スタートを切り、スタート時のポジションを維持。セーフティーカーが導入されたタイミングをうまく利用して、13周目でピットストップを実施した。徐々にポジションを上げたアロンソは、19周目までには11番手に浮上。周りにいた他チームのマシンとエキサイティングなバトルを繰り広げ、レースの残り3分の1は12番手を走行していた。しかし、残り2周の時点で、アロンソからマシンに違和感を感じたという無線が入り、今週末は信頼性の問題が頻発していたことから、大事を取ってマシンをリタイヤさせることをチームとして選択した。この問題については、現在、調査中となっている。フェルナンド・アロンソ (リタイア)「フラストレーションの溜まるレースだった。今日のストレートでのパワーとパフォーマンスは驚くほど不足していた。ストレートの最初の部分でミラーを見たときには、他のマシンが300m~400m後方にいたので、そのマシンのことは忘れて、ステアリングで設定を変えたりと自分のドライブに専念していた。ところが、ストレートの最後でブレーキを踏むころには、さっき後方にいたマシンがすぐ横にいる状況だった。入賞圏内に近い順位で走行していたものの、満足いくものではない。前戦のオーストラリアや中国で見せたスピードが今日はなく、最終的にはマシンに異常を感じたので、マシンをリタイヤさせることにした。今日の結果は、とても残念だ。スタート時点ではやる気に満ちていて、他のマシンとのバトルに挑んだが、ストレートでのスピードがあまりにも違い過ぎて、自分のポジションを守ることも難しい状態だった。どのドライバーともフェアなレースをしたが、バトルを楽しむことはできなかった。今週末も、チームの全員が日夜を問わずハードワークを重ねている。また、週末を通してたび重なる不運に見舞われ、今日はレースに出場することすらできなかったストフェルに対しては、気の毒に思っている。それでも、僕たちは努力を続け、状況の打開を図っていく」ストフェル・バンドーン (リタイア)「今日、レースをスタートすることすらできなかったのは、非常に残念だ。グリッドに向かう途中で、水圧の異常を検知した。ここバーレーンの地まで来たのに、レースに出場できないのは、当然のことながら残念な結果だ。シーズン開幕当初から、難しい状況になることは予想していた。ただ、僕はチームと非常にいい関係にあるし、いずれは一連の問題にうまく対処できると思っている。また、すべてが一つにちゃんとまとまれば、自分はいい仕事ができるという自信もある。今、僕たちは難しいときを過ごしており、それは楽しいものではない。ただ、それが現状であり、今日の結果はそれを示す形となった。さまざまな準備をし、多くの努力を重ねた上でレースに臨むので、当然フラストレーションは溜まる。僕たちドライバーはレースに備えて数々のトレーニングにより体を鍛え、サーキットに向っているが、肝心のレースをスタートすることすらできないのは残念だ。今回は、金曜日のFP1とFP2で2つの不具合があり、今日のレースでも問題が発生したので、僕にとっては非常に難しい週末だった。当然のことながら、とても残念に思っている。それでも僕は今後も全力でチームと懸命に仕事をするつもりだし、いずれは状況を改善できると確信している。いつ改善できるのかを具体的に説明することはできないが、必ず改善できると思っている。今回はほとんど走行できなかったので、もちろん理想的な状況ではないし、すこしでも早くプロジェクトを前に進める必要がある。次の数戦のうちに、良い方向に改善できることを願っている」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「言葉にするのは難しい一日だ。フェルナンドは完走できず、ストフェルはレースをスタートすることすらできなかった。マクラーレン・ホンダにとっては残念な一日でしたし、そうではなかったと見栄を張る意味はない。難しい形でスタートしたストフェルの週末は、今日の決勝でさらに状況が悪化してしまった。金曜日にMGU-Hに問題が発生していたが、今日のパレードのラップの際にも、パワーユニットに水圧の問題が発生した。その不具合のために、スタートを断念するしか選択肢がなかった。週末を台無しにする原因となった一連の問題にフラストレーションを抱え、精神的にも難しい状況だったと思う。そんな中でもストフェルはガレージでエンジニアに混ざってアドバイスをし、チームに貢献していた。一方、フェルナンドはいつもどおり果敢にレースに挑み、ストレートでのスピード不足があるにもかかわらず、55周目でマシンに異常を感じるまでは懸命の走りをしていた。今週末はすでにさまざまな問題が発生していたため、マシンをリタイヤさせることを選択した。その問題については、現在分析中だ。バーレーンGPの主催者のみなさんの前で、期待外れのパフォーマンスを見せる結果になったことを残念に思う。ただ、今回の母国グランプリも良い形で運営され、エキサイティングなレースになった」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「今日も非常に残念な1日となってしまいました。スタート直前にストフェルのパワーユニットで水圧の異常を感知し、急遽今日のレースに出走しないことを決めました。金曜に起こった問題と同じではないかと推測していますが、詳細については現在分析中です。このような難しいスタートとなった中でも、今日もフェルナンドが、いくつかのオーバーテイクも含めた素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたことは、苦しい状況の中でも前向きな要素の一つだったと思います。ただ、レースの最終盤に、彼がマシンの異常を感知しなければいけなかったことは残念に思っています。この後、我々はここバーレーンで、今週の火曜と水曜にインシーズンテストを行います。いくつかの新しいパーツ...
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