ロン・デニスは、ファン・パブロ・モントーヤ、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソがマクラーレンを去った理由を打ち明けた。MP4-24の発表会で、2月末をもってマクラーレンのチーム代表を辞任することを発表したロン・デニスは、才能溢れるF1ドライバーがマクラーレンを離れた理由を明らかにした。ルイス・ハミルトンの衝撃的な出現、特に昨年のタイトル獲得が気持ちを和らげたのか、デニスは彼が考える各ドライバーが離脱した理由を冷静に語った。
ロン・デニスを最も驚かせたのは、ファン・パブロ・モンローヤかもしれない。モントーヤは単にマクラーレンを離れただけでなく、F1からも去ってしまった。「彼はF1の全てから冷めてしまい、我々のチームで居心地が悪くなっていったのだと思う。最も幻滅したのは彼の2005年シーズン序盤の事故だった。そのあと彼は正しい思考を取り戻さなかった」と語る。したがって、マクラーレンがモントーヤとの契約を解除したのは「正しい行いだった。彼にとってうまくいっていなかったし、我々にとってもうまくいっていなかった」キミ・ライコネンに関しては、ライコネンがマクラーレンの気風に“ワイルド過ぎた”との噂を否定。彼の離脱は単なるビジネス面でのことだったと語る。「彼は断ることのできないオファーを受けたんだ。我々ができたオファーより、フェラーリの方が商業的な取り決めが確保されていたんだ」しかし、アロンソの場合は商業的なことが理由ではなかった。アロンソは、昨年11月にたった1年限りでマクラーレンとの契約を解除した。マクラーレンでのシーズン、アロンソとロン・デニス、ワーキングの幹部、そしてルイス・ハミルトンとの関係は急速に悪化し、致命的となった。ロン・デニスは、後悔の色を漂わせながらアロンソとの一件を振り返った。「フェルナンドは、明らかにルイスとの間に展開した状況を期待していなかったと思う。彼にとっても、我々にとってもうまくいっていなかったし、難しい決定をしなければならなかった。しかし、それらは正しい決定だった」冷徹なビジネスマンとの一般的な印象に反して、ロン・デニスの3人について見解、特に長年にわたってチームに在籍したライコネンに対しては懐柔的で温かい。「フェルナンドに対して悪意はない」とデニスは強調する。ライコネンに対する愛情は、アロンソ同様、クリスチャンネームで言及していることでも明白だ。「キミは、友好的にマクラーレンを離れたし、まだ友人だ。彼を打ち負かすことは素晴らしいことだが、彼が2007年にタイトルを獲得したときは、我々のドライバーの一人が優勝よりもはるかに私を微笑ませたよ」