パストール・マルドナドが、今シーズン限りでウィリアムズの離脱の準備を進めているとされ、その場合フェリペ・マッサが加入する可能性があると ブラジルの O Estado de S.Paulo が報じている。パストール・マルドナドのスポンサーであるPDVSAとウィリアムズは、2015年まで強固な契約を締結しているが、マルドナドはウィリアムズへの忍耐が尽きており、すでにパストール・マルドナドとPDVSA、ウィリアムズとの間で交渉が行われていると同紙は報道。
今年、ウィリアムズはまだパストール・マルドナドの1ポイントしか獲得できておらず、不調の原因についてチーム内で軋轢が生じている。チームマネージャーのディッキー・スタンフォードは「修正を加えてもこれほどまで反応しないレーシングカーを見たことがない」と今季マシンFW35に言及。だが、匿名のチームメンバーは、パストール・マルドナドにも問題があると述べている。「彼はまだあまりにミスが多い。韓国では、最終スティントで右フロントに注意して、可能であればバトルから離れるように繰り返し彼に伝えた。だが、彼は何をした? 狂人のように走り、3ラップでタイヤを駄目にした」また、F1日本GPの最終コーナーでチームメイトのバルテリ・ボッタスを強引に抜いたパストール・マルドナドの行為は、チーム代表であるフランク・ウィリアムズをも激怒させたと報じられている。Auto Motor und Sport と O Estado de S.Paulo は、パストール・マルドナドがロータスの空席を狙っていると報道。ロータスは、ニコ・ヒュルケンベルグとの契約を望んでいるようだが、ヒュルケンベルグとの契約は投資家企業カンタムに株式の35%の売却が成立するかにかかっている。「彼ら(カンタム)はいつも『今行く、今行く』と言っているが、何も起こっていない」とロータスの関係者はコメント。パストール・マルドナドのスポンサーを務めるベネズエラの国営石油会社PDVSAは、ウィリアムズと年間3500万(約46億8800万円)の2年契約を結んでいるが、 O Estado de S.Paulo によると、マルドナド陣営とウィリアムズとの間で契約解除のための交渉が行われていると伝えている。PDVSAは、違約金として 数百万ユーロを支払うとされ、Auto Motor und Sport は、ウィリアムズの副チーム代表クレア・ウィリアムズが、最近カラカス(ベネズエラ)を訪れていたと報道。またPDVSAは、パストール・マルドナドのロータス移籍を支持しているという。この移籍で一役買いそうなのが、パストール・マルドナドとフェリペ・マッサのマネージャーも務めるニコラス・トッドだ。この移籍が実現すれば、フェリペ・マッサのウィリアムズ移籍のドアも開けるため、ニコラス・トッドは契約を推進しているという。今シーズン限りでフェラーリのシートを失うフェリペ・マッサは、ペドロブラスを含めた600万ユーロ(8億円)のスポンサーパッケージをまとめているという。ニコラス・トッドは「パストールにとって、今年はドライバーがポイントを獲得できないクルマによって難しい一年になっている。彼らは反応しなければならず、新しい人々を雇った。来年、ウィリアムズはフェリペにとって優れたオプションだ」と述べた。また、F1日本GPでは、小林可夢偉もパストール・マルドナドが離脱した場合のウィリアムズのシートを狙っているとの噂が浮上した。