第63回マカオGPのFIA F3 インターナショナルカップで優勝を争ったのは、将来有望なティーンエイジャーではなく、F3を卒業したはずの二人の25歳のドライバーだった。優勝したアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、レッドブル・ジュニア・チームの有望株として参戦した2012年にマカオGPを制している。また、2位表彰台に上がったフェリックス・ローゼンクヴィストも2014年と2015年にマカオGP2連覇を達成している。
アントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、レッドブル育成ドライバーの精鋭として2014年のトロ・ロッソでのF1デビューが期待されていたが、参戦していたフォーミュラ・ルノー3.5の成績が伸び悩み、レッドブルはGP3ドライバーだったダニール・クビアトをF1に昇格させた。その後、BMWからDTMに参戦するとともに、フォーミュラEを戦っている。フェリックス・ローゼンクヴィストは、ヨーロッパF3選手権のチャンピオンを獲得して、マカオGPを2連覇したが、F1への道は開けず、マノーでF1デビューを果たしたエステバン・オコンに代わってメルセデスからDTMに参戦するとともに、ダ・コスタと同じくフォーミュラEに参戦している。かつてはアイルトン・セナやミハエル・シューマッハ、佐藤琢磨などが優勝し、『F3世界一決定戦』『F1への登竜門』と言われたマカオGP。だが、2005年のルーカス・ディ・グラッシを最後にウィナーはF1に到達しておらず、来年18歳でウィリアムズからF1デビューを果たすランス・ストロールは“他の用事”のためマカオGPをスルーしている。関連:【マカオGP】 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタが優勝
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