ヘレステストを欠席したロータスだが、シーズン開幕時にはルノーのパワーユニットを搭載するなかで最速のマシンになる可能性があると考えている。これまで2回のプレシーズンテストが実施されたが、ルノー勢は全チームが思うように走行できておらず、パワーユニットを供給するルノーも現状はヘレステスト中盤に期待していた状態だと認めている。
王者レッドブルが苦戦していることは明らかであり、ロータスは先週のバーレーンテストが今年最初の公式セッションだったが、周回数の合計ではレッドブルにわずか5周満たないだけとなった。ロータスのテクニカルディレクターを務めるニック・チェスターは、次回のテストでは劇的な改善を遂げられると楽観的に考えており、オーストラリアGPには良い状態で臨めるだろうと述べた。 「自分たちがルノーチームをリードできると思っている。他のルノー勢と比較して我々もそれほど悪かったわけではない。彼らがいくつかトラブルを抱えていることはわかっている。我々にできるのはとにかく自分たちのことに集中し、懸命に仕事をすることだ。ルノーチームの一番になったとしても、他の人たちをプッシュし、追いつかなければならない」しかし、現時点でメルセデス勢の方がロータスより速さもあり信頼性も高い。そのことはニック・チェスターも理解しており、序盤戦で勝利を争うために残された4日間のテストで十分に追いつくのは厳しいだろうと認める。 「もちろん、メルボルンまでとなればタフだろうと思っている。彼らは数回のテストを効果的にうまくやっているし、良いレベルに持っていっている。我々も多くの進歩を果たしている。メルボルンまでに我々が成し遂げるほどの多くの改善を彼らがやってくるとは想像できない。正直、かなり大きなギャップがある」どのチームにとっても冷却が悩みの種だが、中でもルノーエンジンを積むマシンは苦悩している。ニック・チェスターは、冷却面が厳しくなるとわかっていたため、エンジニアたちは保守的なデザインを採ったと述べた。「このようなマシンには本当にタフだ。クーリングの要求は、V8時代よりもはるかに高っており、システムははるかに複雑になっているので、優れたバランスを取ることが本当に難しい。流動的な冷却にするだけではなく、エンジンカバーの下が暑くなり過ぎないようにするためには空冷の量もきちんと取らなければならない。かなりタフだし、コンポーネントをケアするために、パワーユニット周りのあらゆる詳細に多くの努力を注いでいる」「開幕に向けて準備を整するのにそれほど多くの時間がないことはわかっていたので、この部分に関しては少し余裕が持てるようにクルマのコンセプトを考えた。開幕戦で大幅なクーリングの変更をするのはかなりトリッキーだ。大きなマージンを持っている方がいい」