ロータスのライバルチームは、ロータスがピレリタイヤに不公平なアドバンテージを得ているのではないかとの疑念を抱き始めているようだ。今シーズン、ピレリはピットストップの増加を狙った新しいコンパウンドを用意したが、F1オーストラリアGPではキミ・ライコネンが2ストップ戦略を決めて、優勝を果たした。
Auto Motor und Sport は、ピレリが2013年用タイヤを開発する際に利用したクルマが3年落ちのルノーのF1カーである点を指摘。チーム名こそ変っているが、そのクルマを設計したのがエンストンのチームであることに変りはない。「この戦いには、大きな疑念がある」とミハエル・シュミット記者は述べた。「F1における開発のスピードから見れば、それ(2010年型ルノー)はすでにかなり旧式のクルマであることは明らかだ。だが、シャシーや空力バランスにおける特定の原則や原理などは何年経ってもそれほど変わるものではない」つまり、現在のロータスのF1カーは生まれながらにして2013年用ピレリタイヤと相性が良いというアドバンテージを持っているのだろうと考えられる。ライバルチームのメンバーは匿名で「我々はその影響を見落とし、過小評価していた」とコメント。「今後これに対してどのように対処していくべきか、考える必要が出てくるかもしれない」