セバスチャン・ローブが、8年連続でWRC(世界ラリー選手権)のチャンピオンを獲得。シトロエンは、2011シーズンもマニュファクチャラーズ・タイトルとドライバーズ・タイトルのダブルタイトルを獲得した。ヤリ-マティ・ラトバラとの戦いに勝利すべくスタートしたセバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組だったが、ラリーを最後まで続行することはできなかった。
リエゾン・セクションで反対方向から来た車と衝突、レース最終日のスタート直後でのリタイヤを余儀なくされた。アクシデントはあったが、シトロエン・レーシングはラリー・オブ・グレートブリテンのカーディフの表彰台で8度目の世界王者に輝いた。事故についてセバスチャン・ローブは「ラトバラとの勝負に決着をつけたかったから、残念だ。全く平凡な事故だった。狭い道を走っていて、視界がきかない坂の上で対向車がきた。相手のスペイン人ドライバーが反応を誤って右へハンドルを切ってしまい、ぶつかったんだ」と説明。「ラジエーターがやられて、そこで僕たちはリタイヤだ。パルク・フェルメに戻ってくるまでがラリーだ。気を抜くなって言うけど、まさにその通りだった」シロトエンのテクニカルチームはカーディフ城をバックにした表彰式に間に合うよう、できるだけの修理を行った。「こんなことでパーティを台無しにしたくありませんから」とシトロエンのゼネラル・マネージャー、フレデリック・バンゼはコメント。「ローブ、エレナそしてシトロエン・レーシングは素晴らしいシーズンを終えました。13戦で10勝。マニュファクチャラーズ・タイトルにドライバーズ・タイトルの獲得、新記録の達成。チーム全体が、期待以上の成果をあげたのです。スウェーデンに始まってGBまで、私たちはWRC(世界ラリー選手権)を通じて、4大陸でシトロエンの"クリエイティブ・テクノロジー"をいかんなく発揮することができました。今年の一連の勝利とタイトル獲得で、シトロエンの遺伝子にラリーがより深く埋め込まれましたね!」セバスチェン・ローブは「ラリーに集中してきたので、今まではタイトル獲得を祝う時間もなかった。今朝は4時半に起きてステージに向かわなくてはいけなかったしね」と付け加えた。「やっとこれから、チームのみんなと一緒に勝利を喜ぶことができるよ。どのタイトルも大切だし、思い出深いから、どれ1つ同じということはない。今シーズンは全体のレベルがすごく高くて、最後のラリーまで必死で戦ってきた。最多タイトルを獲得したラリードライバーになって、とてもうれしい。ラリーを始めたときには、ここまで来ることができるなんて考えてもみなかったよ」