F1の最高経営責任者であるチェイス・キャリーは、2020年のF1世界選手権のレース開催の可能性について当初のカレンダーには組み込まれていなかったサーキットと議論を行っていると述べた。新型コロナウイルスの世界的な大流行により、2020年のF1世界選手権は7月までの最初の10戦が延期・中止となっている。
チェイス・キャリーは、2020年シーズンを開幕させるために“あらゆるオプション”を模索していると述べ、当初は2020年のカレンダーになかったサーキットと開催について議論していると語る。「我々はオーストラリア以来精力的に活動しており、2020年のレースカレンダーの可能性をまとめるためにプロモーターと積極的に話し合っている」とチェイス・キャリーは説明した。「我々には2つの主要な課題がある。レースを開催できる場所を特定し、すべての必要な関係者と装備をレースのためにその場所に輸送する方法を決定することだ」「現在、すべてのプロモーター、そして、2020年カレンダーにないいくつかのトラックと話し合っており、すべてのオプションを検討している」昨年のF1ドイツGPに開催してカレンダーから脱落したホッケンハイムは、2020年にイベントを開催する可能性をめぐってF1と協議しているトラックの1つであると理解されている。ホッケンハイムリンクは、グランプリレースを開催するためのFIAグレード1の要件をすでに満たしていること、イギリスを拠点とする7つのF1チームに最も近い会場の1つであるため、F1にとって魅力的なオプションとなる。新型コロナウイルスの感染拡大を遅らせることに成功したドイツは、ロックダウン措置を緩和しており、今月、ブンデスリーガフットボールは無観客で試合を再開するための許可を与えられた。サンマリノのイモラや最近FIAグレード1ライセンスを獲得したポルトガルのポルティマオなど、他のトラックも観客なしでF1レースを開催する可能性を秘めている。チェイス・キャリーは、新型コロナウイルスの危機のため、まだ2020年にレースが開催されない“わずかなの可能性”があると認めるが、7月5日と7月12日にオーストリアで2連戦でシーズンをスタートさせるというF1の計画に自信を持っている。「我々の目標は、オーストリアで7月4日と5日の週末にシーズンを開始することだ」とチェイス・キャリーは語る。「またオーストリアで7月11日と12日の週末にもレースをする可能性がある」「我々は、伝統的な8月の休憩中のレースを含め、9月上旬までの追加のヨーロッパレースのスケジュールをまとめる段階にある」「カレンダーの前半はファンのいないレースになると予想しているが、後半にはファンが参加できるようにしたいと考えている」「我々はFIA、地方自治体、およびその他の専門家と協力し、すべての人を安全に各レースの場所に輸送し、個人が安全かつ確実な方法で運営および収容できるようにするために必要な手順を特定している」「我々は、今年レースを開催することができ、また開催したい場所の数についてますます前向きに感じている」2020年のF1シーズンを1月まで延長する選択肢もあるが、チェイス・キャリーはクリスマス休憩前の12月中旬に終了することを優先することを強調した。