F1の新オーナーであるリバティメディアは、今後もF1で“グリッドガール”を採用し続けるべきかどうかを検討している。F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、女性のグリッドガールを起用することは“デリケートな話題”であり、“要検討”事項であると BBC Radio 5 に語った。
「我々はすべての関係者を尊重しようとしている」とロス・ブラウンはコメント。「多くの人々がグリッドガールの伝統を尊重しているが、少し時代遅れだと感じている人々もいる。我々はそれに取り組んでいる」F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは「我々がやっていく必要があるのは、出来る限り多くの視点を持ち、スポーツの未来のために正しい決定をしていくことだ」とコメント。グリッドガールは、特定のプロモーション業務で起用されるモデルであり、通常はスポンサー名の入ったコスチュームを着用している。グリッドで傘やドライバーのネームボードを持ち、ドライバーが表彰台に向かう際に歩く廊下に並んで華やかな雰囲気を作り出している。だが、社会的な考え方が変化するにつれ、グリッドガールの起用は議論の対象となっており、いくつかのレースでは男性モデルや子供を起用するなど、代替案が試されている。今年1月、リバティメディアがF1を買収し、チェイス・キャリーは、バーニー・エクレストンから商業面の責任者の座を引き継いだ。「私がこれまで対応してきたリストの中で、グリッドガールについては、失礼ながら、それほど上位には来ていなかった」とチェイス・キャリーはコメント。「それは過去の産物なのか、それとも将来の一部として残すべき独特なものなのか?」「私の個人の決断にはならないと思う。私自身の見解はあるが、このスポーツは、チームや大きなエコシステム、そして非常に情熱的なファンベースを扱っている。コンセンサスは得られなることは決してないだろうが、いろいろと意見は出るだろうね」チェイス・キャリーは、F1が“すべての人々を魅了する”スポーツになることを望んでおり、女性F1ドライバーの登場を“強く望んでいる”と述べた。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、グリッドガールがスポーツに“魅力を加えている”と考えているが、「グリッドボーイは批判された」とコメント。「オーストリアでは子供がドライバーのトレイラーに近づいて批判された。それを正すつもりはないし、我々は現在社会に住んでいる。我々はあらゆるものを開放しなければならない」元スパイス・ガールズのジェリ・ハリウェルと結婚しているクリスチャン・ホーナーは、スポーツの男性的なイメージとは対照的に、F1では女性があらゆる職種でますます中心的な役割を担うようになってきていると強調した。「女性は重要な役割を担っている。私の妻のフレーズを借りれば、F1でのガールパワーは非常に強い」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々のチームでは多くの女性が上級職についており、彼らは素晴らしい仕事をしている」「新たにママになったクレア・ウィリアムズを見れば、ウィリアムズチームの運営を両立している」レッドブルのドライバーを務めるダニエル・リカルドは、グリッドガールは“かなりクール”だと考えており、“なにか不都合があるとは思らない”と述べた。「それで育ってきた。子供の頃でさえ、アンブレラガールやグリッドガールを見てきたと思う。それはスポーツの魅力のひとつだ」だが、個々のグランプリは、F1のグリッドガールの使用を断ることはできない。シルバーストンの責任者であるスチュアート・プリングルは個人的にはグリッドガールは“時代遅れ”であると感じており、「ライクラは私にとって1970年代~80年代に留めておくことができる。そのような馬鹿げたナンセンスは望んでいない」と付け加えた。スチュアート・プリングルは“非常にスマートで美しい女性たち”が、“ある程度の魅力を加えている”と認めるが、「シルバーストンに来るファンや観客、カスタマーは、シルバーストンで起こることはシルバーストンの決断であるべきだと考えている。ごくわずかな場合でも彼らは多くのことが我々次第だと考えている」とコメント。「それがシルバーストンの見解だと認識している。だが、実際に平等主義的な世界だと思っている。私は自分の娘が、目指すべきものはライクラだと考えて育ってほしくない」