レッドブルF1の育成ドライバーであるリアム・ローソンは、F1昇格を目指している自分は、現在スーパーフォーミュラに参戦している日本人ドライバーと意味合いがことあると語る。ローソンは、レッドブルのF1チームでリザーブドライバーを務めるかたわら、日本のスーパーフォーミュラでチーム無限のドライバーを務めている。
ニュージーランド出身のローソンは、F1昇格の決意を固めているが、それが完全に自分の手に委ねられているわけではないことを十分に理解している。今のところ、それは日本のスーパーフォーミュラでレッドブルを満足させることを意味する。前回の富士を含め、すでに3勝を挙げているローソンは、残り3戦でチャンピオンシップのトップに1ポイント差まで迫っている。最終戦は10月の鈴鹿でのダブルヘッダーとなる。2シーズン目もスーパーフォーミュラにとどまるかどうかと質問されたローソンは「シーズンの結果次第だ」とSpeedcafeに語った。「それは今年のチャンピオンシップで僕がどこでフィニッシュするかにかかっている」「正直に言うと、シーズンの終わりに今のように上位で戦っていれば、すべてを出し尽くしたように感じると思う」「僕の目標はF1だ」スーパーフォーミュラでの時間は貴重だった。マシンの性能はF1に近いが、チームの規模はヨーロッパのジュニアカテゴリーよりも大きい。技術的なルールもより緩やかで、マシンの開発やエンジニアリングの自由度が高いため、ローソンのメカニカルな知識が向上した。また、ローソンは日本には異なるスタイルのレースがあることにも気づいており、ヨーロッパの方がはるかに厳しいことを示唆している。スーパーフォーミュラでの競争について「年上のドライバーと戦うことが多いし、ドライバー同士のリスペクトのレベルも高い」とローソンは語った。「F2やF3では、全員が同じゴールを目指しているのは明らかだし、F1でシートを獲得するのが難しい現状では、空くことのない1つか2つのシートをめぐって争っているようなものだ」「つまり、ヨーロッパでは誰もがお互いに非常に敵対しているけど、スーパーフォーミュラでは、ある意味、僕はみんなとは異なる形でそこにいる」「多くのドライバーにとって、スーパーフォーミュラはフルタイムのキャリアだ。彼らは通常、スーパーGTとスーパーフォーミュラの両方で活躍するプロのレーシングドライバーだ」「つまり、ここまで勝ち上がったドライバーたちの間には、より高いレベルや敬意が存在するのに対し、僕はもちろん踏み台として利用しようとしているので、そういった意味で彼らと競争しているという感覚はない」ローソンが今年のチャンピオンシップを制した場合、レッドブルがローソンに求められたことはすべてこなしたものの、F1に昇格するための明確なシートがないという厄介な状況を残すことになる。そのため、ローソンの運命はダニエル・リカルドと角田裕毅の運命と絡んでいるようで、2人のうちどちらかが2024年の契約を更新しない必要がある。代替案は、スーパーフォーミュラでもう1年ということになりそうだ。