レッドブルF1の育成ドライバーであるリアム・ローソンは、富士スピードウェイで開催されたスーパーフォーミュラ第6戦で今季3勝目を挙げ、ランキング首位の宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)に1ポイント差まで追い上げた。16日(日)は、当初猛暑が予想されていたが、予報に反して空には薄い雲が広がり気温25℃、路面温度31℃というコンディションの中、午後2時30分に決勝レースが始まった。
ポールポジションの#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、ポジションを守って1コーナーへ飛び込み、#15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)が続いた。10周が終わった段階で、競技規則に定められたタイヤ交換が可能となり、上位陣では3番手を走行していた#65 佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)、5番手の#37 宮田莉朋がピットインした。これを見た2番手のローソンは翌11周目終了のタイミングで、トップの牧野も12周目を終了したところでピットインした。タイヤ交換を終えた牧野は事実上のトップを守ったままコースに復帰したが、後方からは前の周にタイヤ交換を終えたローソンが接近。コカ・コーラコーナーで追いつくと、まだタイヤが暖まっていない牧野を捉えてトップに立った。牧野はローソンを追いかけるが、その間隔は少しずつ開いていった。その後、ローソンはトップを守ったまま牧野との間隔を4秒453まで開き、41周を走りきって今季3勝目のチェッカーフラッグを受けた。牧野は自己最高位となる2位でレースを終えた。この結果、ローソンは通算シリーズポイントを85点に伸ばし(決勝および予選ポイント22点を獲得)ランキングトップの宮田に1点差の2番手となった。ランキング3番手には61点の野尻智紀(TEAM MUGEN)がつけた。「本当にすばらしいレースでした。この週末はもっと暑くなると予想してクルマを作ってきたのですが、気温も路温も低く、さらに湿気が高かったので、この状況に合うようにマシンを調整し、よい状態に仕上がりました」とリアム・ローソンはコメント。「勝負は、ピットストップのタイミングで決まったと思います。すばらしいピット作業のおかげで優勝することができました。チームからは、ピットイン後のアウトラップでほかの選手がブレーキをロックさせているという情報をもらっていたので、ピットアウト直後は気をつけて慎重に走りました。チームのサポートには本当に感謝しています」次戦シリーズ第7戦は8月19日(土)~20日(日)、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催される。「チャンピオンシップを考えるとこれからの3戦は非常に重要になりますが、次のレースは僕にとって初めてのモビリティリゾートもてぎ。オンボード映像を研究するなどしっかり準備をして臨みます」「できる限りのポイントを獲得して、チャンピオンシップを戦う状況を(最終戦の)鈴鹿までもっていきたいと思っています。鈴鹿はすでに走っているので、そこでチャンピオンを確定できたらいいなと思っています」