ル・マン24時間レースの終了間際のトヨタのトラブルに、勝利を手にしたポルシェ、そして、3位表彰台を獲得したアウディのドライバーも困惑している。トヨタは、フィニッシュまで残り6分の時点まで悲願の初優勝はほぼ確実だとみられていたが、その後、突然パワーを失ってストップ。ポルシェに勝利を譲り渡すことになった。
再び動き出したトヨタ 5号車だったが、規定の6分以内に最終周を走り切ることが出来ず失格となり 、アウディの8号車のドライバーが3位として、ポルシェ 2号車とトヨタ6号車のドライバーと共に表彰台に上ることになった。アウディのオリバー・ジャービスは、ル・マン24時間レースの勝利を目前にして失ったトヨタにために表彰台を放棄したいと語った。「ここにいるのは変な気分だ」と表彰台セレモニー後に オリバー・ジャービスはコメント。「むしろ、ここにトヨタの人たちが上がっているのを見たかった」「これは僕たちが表彰台に立ちたかった方法ではない。そうだね、僕たちは懸命に戦ったし、自分たちの仕事をした。でも、誰もがレースの結末に望んでいたことではないと合意するだろう」「僕は個人的にトヨタの人たちを知らないけど、彼らのことを思って本当にショックを受けている」「勝者としてかられがここに上がって、彼らのハードワークを称えられるなら、もちろん、このスポットを放棄するよ」「1000回レースをやっても今日のような結果を見ることは決してないだろう」「誰が23時間57分でエンジン、もしくはターボなどが失われると考えられる?」「僕の気持ちはトヨタとともにあるし、(表彰台は)僕たち自身のパフォーマンスではない」「本当に悄然としているよ。多くの人々がそうだと思うけど、とても変な気持ちでここを離れることになるだろう」まだ、トヨタの5号車がストップした原因はわかっていないが、6号車をドライブしていたステファン・サラザンは、最初は中嶋一貴がフォーメーションフィニッシュのために自分を待っていると考えたと言う。「僕たちは素晴らしいクルマを造った。2015年から大きなステップを果たしているし、2台とも速かった」「何が起こったのかはわからない。彼は僕を待っているのかと思ったし、フィニッシュでは彼の後ろにいるつもりだった」「その後、彼に問題が発生したと聞いた。そして、彼を追い越さなければならなかった」「これはル・マンのレースだけど、このような結末はとても悲しい」同じく6号車のドライバーを務めるマイク・コンウェイは「カズキは動くことができなかった。スタッフを思うと本当に辛かった」と付け加えた。「彼らは勝利に値していたけど、これがレースというものだ。最後の最後まで何が起こるか決してわからない」勝利を手にしたポルシェ 2号車のロマン・デュマは、劇的な結末に落ち込む機会さえなかったと語る。「僕たち全員がトヨタのことを悲しく思っているけど、勝利を提供されたときには、それを掴まなければならない」とロマン・デュマはコメント。「僕たちには何が起こったのか理解する機会がなかった。誰も予想していなかった」「誰もが今後もこのレースのことを忘れないだろう」関連:ル・マン24時間:劇的な展開でポルシェが逆転勝利
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