ブラジルGPで圧倒的なパフォーマンスを披露したランド・ノリスが、2025年のF1タイトル争いでチームメイトのオスカー・ピアストリから主導権を奪った。メキシコ後はわずか1ポイント差だったが、サンパウロでノリスはスプリントと決勝の“ダブル勝利”で33ポイントを積み上げた。一方のピアストリはスプリントでクラッシュし、決勝でもペナルティを受けて5位。獲得ポイントは10にとどまった。
これによりノリスは 24ポイント差のリード を得てラスベガスへと向かうことになる。ノリスはラスベガスで王者になれるのか? 結論:NO結論から言えば、ノリスがラスベガスでチャンピオンを決めることは不可能 だ。残りポイントは以下の通り。■ 残り3戦の決勝:25ポイント×3=75■ カタールのスプリント:8ポイント→ 合計83ポイント仮にノリスがラスベガスで優勝(25ポイント)し、ピアストリがノーポイントだったとしても、ノリス:415ピアストリ:366→ 49ポイント差その後には58ポイントが残るため、数学的にタイトルは決まらない。ノリスが最速でタイトルを決めるケースラスベガスで最大の49ポイント差まで広げられた場合、ノリスがタイトルを決められる最速のタイミングは カタールのスプリント となる。スプリント後に 51ポイント以上の差 をつければ、その時点でノリスが初のワールドチャンピオンに確定する。ノリスはもう勝たなくてもチャンピオンになれる興味深いのは、ノリスはもう 勝利を必要としていない という点だ。残りすべての決勝とスプリントでピアストリが1位、ノリスが2位という最悪に近いシナリオでも、ノリスは失うポイントは22のみ。現在の24ポイント差はそれを上回っているため、全戦2位でもノリスが2ポイント差でチャンピオン という計算になる。熾烈なチーム内タイトル争いは“運命の3連戦”へブラジルで明確に流れをつかんだノリスだが、ピアストリは依然としてタイトルの可能性を残している。残るはラスベガス、カタール(スプリント+決勝)、アブダビの3連戦。2025年の王座は、マクラーレンの若き2人による史上屈指の接戦として歴史に刻まれることになりそうだ。